自己破産と弁護士費用の問題:基礎知識
自己破産とは、借金が返済できなくなった場合に、裁判所に申し立てて、原則としてすべての借金の支払いを免除してもらう手続きです。しかし、自己破産をするには、弁護士に依頼するのが一般的です。弁護士費用は、自己破産の手続きをスムーズに進めるために必要な費用ですが、まとまった金額になることが多く、経済的に困窮している人にとっては大きな負担となります。
自己破産には、大きく分けて「管財事件」と「同時廃止」という2つの種類があります。管財事件は、破産管財人(裁判所が選任する弁護士)が財産の調査や管理を行うもので、費用が高くなる傾向があります。一方、同時廃止は、財産がほとんどない場合に適用され、費用は比較的安く済みます。今回のケースでは、弁護士費用を捻出できないという状況なので、どちらの手続きになるかによっても、費用が変わってくる可能性があります。
弁護士費用を分割で支払う方法
弁護士費用を分割で支払えるかどうかは、弁護士事務所によって異なります。多くの弁護士事務所では、相談者の状況に合わせて分割払いに対応しています。特に、自己破産を検討しているような経済的に困窮している人に対しては、柔軟に対応してくれる傾向があります。
・相談してみる
まずは、複数の弁護士事務所に相談し、費用の支払い方法について相談してみましょう。無料相談を実施している事務所も多く、複数の弁護士に相談することで、自分に合った弁護士を見つけることができます。
・法テラスの活用(再検討)
今回は失業中ということで、法テラスの利用が難しいとされていますが、収入がなくても、一定の条件を満たせば、法テラスの民事法律扶助(弁護士費用の立て替え制度)を利用できる可能性があります。法テラスに相談し、利用できるかどうかを再度確認してみる価値はあります。法テラスを利用できれば、弁護士費用を分割で支払うことができ、経済的な負担を軽減できます。
・費用の減額交渉
弁護士費用は、事務所や弁護士によって異なります。複数の弁護士に見積もりを取り、費用の減額交渉をすることも可能です。自己破産の手続きは、弁護士にとっても専門的な知識と経験が必要となるため、安易な値下げには応じないこともありますが、相談者の状況によっては、減額に応じてくれる場合があります。
自己破産と連帯保証人への影響:法律と制度
自己破産をすると、原則として、すべての借金の支払いが免除されます。しかし、連帯保証人がいる場合、自己破産によって借金がなくなるわけではありません。連帯保証人は、主債務者(借金をした本人)が返済できなくなった場合に、代わりに返済する義務を負っています。
今回のケースでは、住宅ローンの連帯保証人が奥様(別居中)です。自己破産によって、知人の方が住宅ローンの支払いを免除されても、奥様には、残りの住宅ローン債務が請求されることになります。
住宅ローンの場合、通常は、住宅を担保(抵当権)に入れています。自己破産をすると、住宅ローン会社は、住宅を競売(裁判所を通じて売却すること)にかけて、その売却代金から債権を回収します。もし、売却代金が住宅ローンの残債より少なければ、その差額分が奥様に請求されることになります。
自己破産における誤解されがちなポイント
・自己破産をすれば、すべての借金がなくなるわけではない
自己破産は、原則として、すべての借金の支払いを免除する制度ですが、例外もあります。例えば、税金や、悪意をもって行った不法行為(故意に人を傷つけたり、物を壊したりする行為)に基づく損害賠償請求権などは、自己破産をしても免除されません。
・自己破産をすると、すべての財産を失うわけではない
自己破産をすると、原則として、すべての財産が処分されますが、一定の財産は手元に残すことができます。例えば、99万円以下の現金や、生活に必要な家財道具などは、手元に残すことが可能です。また、住宅ローンの担保になっている住宅については、売却されることになりますが、売却代金が残債を上回れば、その差額を受け取ることができます。
・自己破産をすると、一生、借金ができなくなるわけではない
自己破産をすると、信用情報機関に事故情報が登録され、一定期間(通常は5年から10年程度)は、新たな借入やクレジットカードの利用が難しくなります。しかし、この期間が過ぎれば、再び借入をすることも可能になります。
実務的なアドバイスと具体例
・弁護士への相談は必須
自己破産の手続きは、専門的な知識が必要であり、個人で行うのは非常に困難です。必ず、弁護士に相談し、手続きを進めるようにしましょう。
・複数の弁護士に相談する
弁護士によって、得意分野や費用が異なります。複数の弁護士に相談し、自分に合った弁護士を選ぶようにしましょう。
・家計の見直しを行う
自己破産の手続きをする前に、家計を見直し、無駄な支出を減らすようにしましょう。少しでも費用を捻出できるよう、努力することが大切です。
・連帯保証人との話し合い
連帯保証人である奥様とは、自己破産について事前に話し合い、今後の対応について相談しておきましょう。住宅ローンの残債の支払いについて、どのように対応するか、一緒に検討することが重要です。
・専門家によるサポート
自己破産の手続きは、精神的な負担も大きくなります。弁護士だけでなく、精神的なサポートをしてくれる人(家族や友人、カウンセラーなど)に相談することも重要です。
専門家に相談すべき場合とその理由
自己破産を検討している場合は、必ず弁護士に相談しましょう。弁護士は、自己破産の手続きに関する専門知識を持っており、個別の状況に合わせて適切なアドバイスをしてくれます。また、弁護士は、債権者との交渉や、裁判所への書類作成など、手続きを円滑に進めるためのサポートをしてくれます。
弁護士に相談する際には、以下の点について確認しましょう。
- 自己破産の可能性
- 手続きの流れ
- 弁護士費用
- 分割払いの可否
- 連帯保証人への影響
自己破産は、人生における大きな決断です。専門家である弁護士に相談し、十分な情報収集を行った上で、慎重に判断するようにしましょう。
まとめ:今回の重要ポイントのおさらい
今回の質問の重要ポイントは以下のとおりです。
- 弁護士費用を分割で支払えるかどうかは、弁護士事務所によって異なるため、まずは相談してみましょう。
- 法テラスの利用も、再度検討する価値があります。
- 自己破産をすると、連帯保証人である奥様に住宅ローンの残債が請求される可能性があります。
- 自己破産の手続きは、専門家である弁護士に相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。
自己破産は、経済的な困難から抜け出すための有効な手段の一つですが、手続きには専門的な知識と時間が必要です。今回の情報が、少しでもお役に立てれば幸いです。

