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自殺があった家の売却、告知義務と価格への影響を徹底解説

質問の概要

【背景】

  • 昨年11月、知人のおばあ様が自宅で自殺されました。
  • その娘であるお母様が家と土地を相続しました。
  • 相続した家と土地は、お母様にとって使用する予定がない場所です。
  • 再建築不可物件であり、家ごと売却を検討しています。

【悩み】

  • 自殺の事実を告知する義務があるのか知りたいです。
  • 告知する場合、売却価格はどの程度下がるのか知りたいです。
  • 専門家や経験者のアドバイスを求めています。
売却時の告知義務は原則あり、価格は相場より下落する可能性が高いです。専門家への相談を推奨します。

回答と解説

テーマの基礎知識:心理的瑕疵(かし)とは何か?

不動産売買において、物件に何らかの「問題」がある場合、その問題の種類によって売買価格や契約内容に影響が出ることがあります。このような物件の「問題」を専門用語で「瑕疵(かし)」と言います。瑕疵には様々な種類がありますが、今回のケースで重要となるのは「心理的瑕疵」です。

心理的瑕疵とは、物件内で過去に自殺や殺人など、人が亡くなった事実があった場合に生じる、買主が心理的に嫌悪感を抱く可能性のある事柄を指します。これは、物理的な損傷や機能的な問題とは異なり、物件そのものの状態ではなく、過去に起きた出来事が原因で価値が下落する可能性があるという点が特徴です。

心理的瑕疵がある物件は、一般的に「事故物件」と呼ばれることもあります。事故物件は、買主にとって心理的な抵抗感があるため、売却価格が相場よりも低くなる傾向があります。

今回のケースへの直接的な回答:告知義務について

今回のケースのように、物件内で自殺があった場合、原則としてその事実を売主は買主に告知する義務があります。この告知義務は、不動産取引における「信義誠実の原則」に基づいています。信義誠実の原則とは、お互いに誠実に行動し、相手を欺いたり、不利益を与えたりしないようにするという考え方です。

告知義務がある理由は、買主がその事実を知っていれば、購入を見送ったり、価格交渉をしたりする可能性があるからです。告知を怠った場合、後々トラブルに発展する可能性があり、損害賠償請求や契約解除のリスクも生じます。

ただし、告知義務の範囲や期間については、明確な法的基準があるわけではありません。一般的には、売主がその事実を知っていた場合、そして買主がその事実を知っていれば購入しなかったであろうと判断される場合に、告知義務が発生すると考えられています。

関係する法律や制度:宅地建物取引業法と重要事項説明

不動産売買に関係する法律として、まず「宅地建物取引業法」が挙げられます。この法律は、不動産取引の公正さと安全性を確保するために定められています。宅地建物取引業者は、売買契約を締結する前に、買主に対して「重要事項説明」を行う義務があります。

重要事項説明とは、物件に関する重要な情報を買主に説明することです。心理的瑕疵に関する情報も、重要事項説明の対象となります。具体的には、物件内で過去に人が亡くなった事実の有無、その詳細(自殺、他殺、病死など)、発生した場所、時期などを説明する必要があります。

告知義務がある場合、宅地建物取引業者は、売主から得た情報を基に、重要事項説明書にその内容を記載し、買主に説明します。この説明は、買主が物件を購入するかどうかの判断をする上で非常に重要な役割を果たします。

誤解されがちなポイント:告知義務の範囲と期間

告知義務について、よく誤解される点があります。それは、告知義務の範囲と期間です。

まず、告知義務の範囲ですが、すべてのケースで告知義務が発生するわけではありません。例えば、物件の所有者が自然死した場合、原則として告知義務はありません。しかし、自殺や他殺の場合には、告知義務が発生する可能性が高くなります。

次に、告知期間ですが、法律で明確に定められた期間はありません。一般的には、売却する際に告知する必要があります。ただし、時間が経過するにつれて、告知義務が薄れるという考え方もあります。例えば、事件発生から長期間が経過し、その間に物件の所有者が変わっている場合などです。しかし、最終的には個別のケースごとに判断されることになります。

また、告知義務は売主だけでなく、不動産業者にも課せられることがあります。不動産業者は、物件の調査や情報収集を通じて、心理的瑕疵の有無を確認し、買主に正確な情報を提供する義務があります。

実務的なアドバイスと具体例:告知方法と価格への影響

実際に売却する際の告知方法と、価格への影響について解説します。

告知方法としては、重要事項説明書への記載が基本となります。また、売買契約書にも、心理的瑕疵に関する条項を盛り込むことが一般的です。口頭での説明も重要であり、買主からの質問に対して誠実に回答する必要があります。

価格への影響については、物件の状況や市場の状況によって異なりますが、一般的には、相場よりも1~3割程度価格が下落する可能性があります。ただし、物件の立地条件が良い場合や、リフォームによって物件の印象を改善した場合など、価格の下落幅を抑えることも可能です。

具体例を挙げます。例えば、都心の一戸建てで自殺があった場合、告知をすることで、相場価格から20%程度価格が下落する可能性があります。一方、地方の古い一軒家で、再建築不可物件の場合、元々の物件価格が低いこともあり、価格の下落幅はそれほど大きくならないこともあります。

売却活動においては、告知をした上で、買主に対して物件の魅力を伝えることが重要です。例えば、リフォームを実施して物件の印象を良くしたり、周辺環境の良さをアピールしたりすることで、買主の心理的な抵抗感を軽減し、売却を成功させる可能性を高めることができます。

専門家に相談すべき場合とその理由

今回のケースでは、専門家への相談を強く推奨します。具体的には、以下の専門家への相談を検討しましょう。

  • 不動産鑑定士:心理的瑕疵が価格に与える影響を客観的に評価してもらえます。
  • 弁護士:告知義務の範囲や、売買契約に関する法的アドバイスを受けられます。
  • 宅地建物取引業者(不動産業者):売却活動をサポートしてもらい、適切な価格設定や告知方法についてアドバイスを受けられます。

専門家に相談する理由は、以下の通りです。

  • 正確な情報と判断:専門家は、法律や不動産に関する専門知識を持っており、正確な情報と判断を提供してくれます。
  • トラブル回避:専門家の助言に従うことで、売買契約に関するトラブルを未然に防ぐことができます。
  • 適正な価格での売却:専門家の評価やアドバイスを受けることで、適正な価格で売却できる可能性が高まります。

専門家への相談は、売主にとって大きなメリットがあります。特に、心理的瑕疵がある物件の売却は、デリケートな問題を含むため、専門家のサポートは不可欠です。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回の質問に対する重要ポイントをまとめます。

  • 物件内で自殺があった場合、原則として売主には告知義務があります。
  • 告知義務は、買主の心理的な抵抗感に関わるため、信義誠実の原則に基づいています。
  • 告知を怠ると、トラブルに発展するリスクがあります。
  • 告知方法としては、重要事項説明書への記載と口頭での説明が基本です。
  • 価格は、相場よりも下落する可能性があります。
  • 専門家(不動産鑑定士、弁護士、宅地建物取引業者)への相談が重要です。

今回のケースでは、専門家のアドバイスを受けながら、誠実な対応をすることが、円滑な売却に繋がるでしょう。

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