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行政事件訴訟の当事者訴訟、補償と所有権確認の違いをわかりやすく解説

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補償額への不服は起業者、所有権確認は原則として相手方(土地を主張する者)を訴えます。状況により、県や市が被告となることも。
行政事件訴訟とは、国や地方公共団体(行政)の行った処分や決定に対して、国民が不服を申し立てる裁判のことです。大きく分けて、行政事件訴訟には「抗告訴訟」と「当事者訴訟」があります。
抗告訴訟(こうこくそしょう)は、行政庁の処分(例:建築許可の取り消し)や裁決(例:異議申し立てに対する決定)を争う裁判です。この裁判では、原則として行政庁自身が被告(訴えられる側)になります。
一方、当事者訴訟(とうじしゃそしょう)は、行政上の法律関係に関する訴訟で、法律に特別の定めがある場合に限られます。具体的には、国や地方公共団体を相手に、金銭の支払いなどを求める場合に使われます。当事者訴訟では、法律で定められた者が被告となります。
今回の質問にある「補償額への不服」は、立ち退きなどで土地を失った場合に支払われるお金に関する問題であり、金銭的な関係を争うものなので、当事者訴訟に該当する可能性があります。
まず、補償額に不服がある場合、原則として「起業者」を相手に訴訟を起こすことになります。起業者とは、公共事業を行う主体(国、地方公共団体、またはこれらの委託を受けた民間企業など)のことです。これは、補償金の支払義務があるのは起業者だからです。
次に、所有権確認の訴えについてですが、これは少し複雑です。所有権を確認したい場合、原則として、その土地の所有権を主張する人(または法人)を相手に訴訟を起こすことになります。例えば、自分の土地だと主張する人が他にいる場合、その人を被告として裁判を起こします。
ただし、場合によっては、県や市が被告になることもあります。例えば、県や市が土地の所有権を主張している場合や、土地に関する登記(土地の所有者を記録すること)に誤りがある場合などです。この場合、所有権確認の訴えの相手として、県や市を訴えることになります。
今回のケースで関係する主な法律は、以下の通りです。
土地収用法に基づいて土地が収用された場合、補償額に不服がある場合は、まず、起業者との交渉が試みられます。交渉が決裂した場合、土地収用委員会に対して補償額の決定を求めることができます。その後、その決定に不服がある場合は、裁判を起こすことになります。
多くの方が誤解しやすい点として、「常に県や市が被告になるわけではない」という点があります。補償額の問題は、あくまで起業者との関係であり、所有権の問題は、土地の所有権を主張する相手との関係です。ただし、状況によっては、県や市が両方の訴訟に関わる可能性もあります。
また、裁判を起こす際には、訴訟の種類(抗告訴訟か当事者訴訟かなど)を正しく判断し、適切な相手を被告に選ぶ必要があります。間違った相手を被告にすると、裁判が認められない可能性もあります。
実際に訴訟を起こす場合の手順や注意点について説明します。
具体例として、Aさんが公共事業のために土地を売却し、補償額に不満があったとします。この場合、Aさんは起業者を相手に、補償額の増額を求める訴訟を起こすことができます。また、Bさんが自分の土地の所有権を主張したい場合、その土地の所有権を主張するCさんを相手に、所有権確認の訴えを起こすことになります。もし、Bさんの土地の登記に誤りがあり、市がその誤りを放置している場合、Bさんは市を相手に、登記の是正を求める訴訟を起こすことも考えられます。
以下のような場合は、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。
専門家を選ぶ際には、土地問題や行政事件に詳しい弁護士を選ぶと良いでしょう。また、複数の専門家に相談し、比較検討することも重要です。
今回の質問に対する重要なポイントをまとめます。
行政事件訴訟は、専門的な知識が必要となる場合があります。ご自身の状況に合わせて、専門家のアドバイスを受けながら、適切な対応をしてください。
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