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行政事件訴訟法:無効等確認訴訟の原告適格とは?わかりやすく解説

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行政事件訴訟法は、行政機関が行った処分(行政処分)に関する争いを解決するための法律です。国民が行政の行為によって不利益を被った場合に、裁判所に対してその是正を求めるための手続きを定めています。
無効等確認訴訟は、行政処分が法律に違反しているために「無効」であること、または存在しないことを確認する訴訟です。この訴訟は、行政処分の効力そのものを争う場合に用いられます。例えば、違法な税務署の課税処分に対して、その無効を主張する場合などが該当します。
この訴訟を提起するためには、まず「原告適格」という要件を満たす必要があります。原告適格とは、その訴訟を提起する資格があるかどうかということです。つまり、誰でも無効等確認訴訟を起こせるわけではなく、一定の条件を満たした人だけが訴訟を起こすことができます。
質問にある条文は、無効等確認訴訟における原告適格の条件を定めています。具体的には、
「当該処分の存否またはその効力の有無を前提とする現在の法律関係に関する訴えによって目的を達することができないものに限り、提起することができる」
とあります。これは、無効等確認訴訟を提起できるのは、他の方法(別の訴訟や手続き)では目的を達成できない場合に限られるという意味です。つまり、他の手段で救済できる場合は、まずそちらを利用すべきということです。
例えば、税金の払いすぎ(過納金)があった場合、本来は「還付請求訴訟」という別の訴訟を提起して、税金の還付を求めることができます。この場合、無効等確認訴訟を提起して、課税処分の無効を求める必要はありません。還付請求訴訟という別の手段で目的を達成できるからです。
しかし、例えば、ある土地の所有権に関する争いがあり、その土地の収用に関する行政処分(収用裁決)の無効を争う場合、他の訴訟では解決できないことがあります。この場合、無効等確認訴訟を提起して、収用裁決の無効を争うことが認められることがあります。
行政事件訴訟法には、無効等確認訴訟以外にも様々な種類の訴訟が定められています。主なものとして、
これらの訴訟は、それぞれ目的や要件が異なります。無効等確認訴訟を提起する際には、他の訴訟で目的を達成できないか、慎重に検討する必要があります。
無効等確認訴訟は、行政処分の無効を争うための特別な訴訟ではありません。あくまで、他の手段では救済できない場合に利用できる「最後の手段」という位置づけです。
よくある誤解として、
というものがあります。しかし、実際には、他の訴訟で解決できる場合はそちらを優先する必要がありますし、無効等確認訴訟を提起しても、裁判所がその訴えを認めるかどうかは、個別の事情によって判断されます。
また、無効等確認訴訟を提起するためには、原告適格だけでなく、その他の要件(訴えの利益など)も満たす必要があります。訴えの利益とは、その訴訟を提起することによって、原告が実際に利益を得られる必要があるということです。
無効等確認訴訟を提起する際の一般的なステップは以下の通りです。
例えば、建築確認申請が違法に行われた場合、その建築確認処分が無効であることを確認する訴訟を提起することが考えられます。この場合、まず建築確認処分の違法性を具体的に特定し、関連する法律(建築基準法など)を調査する必要があります。そして、他の救済手段がないか検討し、弁護士に相談した上で、訴訟提起の準備を進めることになります。
行政事件訴訟は、専門的な知識や経験が必要となる分野です。法律の解釈や訴訟手続きは複雑であり、一般の方が単独で対応することは困難です。そのため、以下のような場合は、必ず弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士は、法律の専門家として、適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。また、訴状の作成、証拠の収集、裁判での弁論など、訴訟に関する様々な手続きを代行してくれます。弁護士に依頼することで、より有利な形で訴訟を進めることができ、不利益を回避できる可能性が高まります。
今回の質問の重要ポイントをまとめます。
行政事件訴訟法は難しい法律ですが、今回の解説を通して、無効等確認訴訟に関する理解が深まったことを願っています。
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