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複数の不動産に設定された共同根抵当権の抹消登記:同一申請書で可能?

【背景】
私は、A商事とM銀行の間で設定されている複数の不動産に対する共同根抵当権の抹消登記手続きを行うことになりました。A不動産、B不動産には1億円の極度額で、C不動産、D不動産には2億円の極度額で、それぞれ別々の共同担保目録で設定されています。

【悩み】
これらの共同根抵当権を同一日付で解除を原因として抹消登記する際、同一の申請書で申請できるのかどうか悩んでいます。不動産登記規則35条9号には「同一の不動産」とあり、10号には「同一の債権」とあることから、別々の申請書が必要なのではないかと考えています。しかし、登記研究という文献には、権利者と義務者、登記の原因及び日付が同一であれば、同一申請書で申請できると記載されており、混乱しています。無難に2件に分けて申請した方が良いのでしょうか?

同一申請書での申請は可能ですが、状況次第です。

テーマの基礎知識:共同根抵当権と抹消登記

共同根抵当権とは、複数の不動産をまとめて担保(抵当)に設定する権利のことです(補足:単独で複数の不動産を担保に設定するのではなく、一つの債権に対して複数の不動産をまとめて担保とする点が重要です。)。 これは、債務者が債務不履行に陥った場合、債権者はこれらの不動産すべてを売却して債権を回収できることを意味します。

抹消登記とは、不動産に設定されている権利(この場合は共同根抵当権)を登記簿から削除する手続きです。債務が完済されたり、抵当権の設定契約が解除されたりした場合に行われます。

今回のケースへの直接的な回答:同一申請書で申請できる場合もある

結論から言うと、今回のケースでは、同一の申請書で申請できる可能性があります。 不動産登記規則35条9号、10号は、あくまで申請書に記載すべき事項に関する規定であり、同一の申請書で複数の登記を申請できないことを直接的に禁じているわけではありません。

登記研究で言及されているように、権利者、義務者、登記の原因、日付が同一であれば、複数の不動産に対する共同根抵当権の抹消登記を同一申請書で行うことが認められるケースが多いのです。これは、実務上も広く行われている方法です。

関係する法律や制度:不動産登記法、不動産登記規則

この件に関わる主な法律は、不動産登記法と、その施行規則である不動産登記規則です。不動産登記法は登記の制度全般を定め、不動産登記規則は登記手続きの詳細を規定しています。今回のケースでは、不動産登記規則35条(申請書の記載事項)が関連します。しかし、この条文は同一申請書の可否を直接的に規定しているわけではありません。

誤解されがちなポイント:不動産登記規則35条の解釈

不動産登記規則35条9号の「同一の不動産」や10号の「同一の債権」は、申請書に記載すべき事項を規定しているだけで、複数の登記を同一申請書でできないことを意味するものではありません。複数の不動産であっても、同一の債権を担保する共同根抵当権の抹消であれば、同一申請書で申請できる可能性が高いのです。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:申請書の作成と提出

同一申請書で申請する場合、申請書には各不動産の住所、地番などを明確に記載する必要があります。また、それぞれの不動産に対する共同根抵当権の登記情報(登記識別情報)も正確に記入する必要があります。申請前に、管轄の法務局に確認をとることを強くお勧めします。 法務局によって、解釈や対応が異なる可能性があるためです。

専門家に相談すべき場合とその理由:複雑なケースや不安がある場合

不動産登記は専門的な知識と手続きを必要とするため、不安な点があれば、司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。 特に、複数の債権が絡む複雑なケースや、法務局とのやり取りに自信がない場合は、専門家の助言を受けることで、スムーズに手続きを進めることができます。

まとめ:状況確認と専門家への相談が重要

複数の不動産に対する共同根抵当権の抹消登記は、同一申請書で申請できる可能性が高いですが、法務局への事前確認と、必要に応じて専門家への相談が重要です。 これにより、手続きのミスを防ぎ、スムーズに登記を完了させることができます。 不明な点は、早急に専門家に相談し、的確なアドバイスを得ることが大切です。

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