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複数不動産の相続:共有と個別相続、流動性とメリットを徹底解説!

【背景】
父が亡くなり、複数の不動産(土地と建物がそれぞれ複数あります)を相続することになりました。相続人は私と兄の2人です。

【悩み】
不動産をバラバラに相続する(それぞれが個別に相続する)方が、売却などの際に流動性が高いと聞いたのですが、本当でしょうか?共有で相続した場合、どのようなメリット・デメリットがあるのか知りたいです。また、相続税の観点からも、どちらの方法が有利なのかも教えてください。

個別相続の方が流動性が高いですが、共有には相続税軽減などのメリットも。状況に応じた最適な方法を選択しましょう。

相続における不動産の扱い:個別相続と共有相続

まず、不動産相続の基本的な仕組みを理解しましょう。相続とは、亡くなった人の財産(遺産)が、法律で定められた相続人に引き継がれることです。不動産も遺産の一部です。相続人は、遺産分割協議(相続人同士で話し合って遺産を分けること)を行い、誰がどの不動産を相続するかを決めます。この際、不動産をそれぞれが個別に相続する「個別相続」と、複数人で共同で所有する「共有相続」の2つの方法があります。

個別相続と共有相続:それぞれのメリットとデメリット

個別相続は、各相続人が特定の不動産を単独で所有する状態です。売却や抵当権設定(不動産を担保に融資を受ける際に設定される権利)などが容易に行えます。一方、共有相続は、複数人が共同で所有するため、売却や改修には全員の同意が必要となり、手続きが複雑化し、意思決定に時間がかかります。

今回のケースへの直接的な回答:個別相続と共有相続の流動性の比較

質問者様のケースでは、複数の不動産を相続されるため、個別相続の方が流動性が高いと言えます。個別相続であれば、各相続人が自分の相続した不動産を自由に売却したり、担保にしたりできます。共有相続の場合は、他の共有者全員の同意を得なければ売却できません。そのため、売却を急ぐ場合などは、個別相続の方がスムーズに事が進みます。

相続税への影響:個別相続と共有相続の税負担

相続税の観点からは、一概にどちらが良いとは言えません。個別相続では、相続する不動産の評価額に応じて相続税が課税されます。共有相続の場合、共有持分の割合に応じて相続税が課税されますが、評価額の算定方法が複雑になる場合があります。また、共有持分を売却する際には、譲渡所得税(不動産を売却した際に発生する税金)が発生します。相続税と譲渡所得税の両方を考慮し、税理士などの専門家に相談することが重要です。

相続税の軽減策:共有相続の活用例

共有相続は、相続税の軽減策として活用できる場合があります。例えば、相続税の基礎控除額(相続税がかからない金額)を超えるような高額な不動産を相続する場合、共有にすることで、各相続人の相続税の負担を軽減できる可能性があります。ただし、これはあくまで可能性であり、具体的な税額は不動産の評価額や相続人の状況によって大きく異なります。

誤解されがちなポイント:共有相続のデメリット

共有相続は、意思決定の遅延や紛争リスクが高い点がデメリットです。売却や改修などの際に、共有者全員の合意を得る必要があるため、意見が対立した場合、手続きが長期化したり、裁判沙汰になる可能性もあります。また、共有不動産の管理についても、費用負担や責任分担についてトラブルになる可能性があります。

実務的なアドバイス:専門家への相談と具体的な手続き

不動産の相続は、法律や税金に関する専門知識が必要となる複雑な手続きです。相続税の申告や遺産分割協議など、専門家のサポートを受けることを強くお勧めします。税理士や弁護士に相談することで、最適な相続方法を選択し、トラブルを回避できます。遺産分割協議書を作成する際は、内容をしっかりと確認し、公正証書(公証役場で作成される、法的効力のある文書)として作成することをお勧めします。

専門家に相談すべき場合とその理由

以下の様な場合は、必ず専門家に相談しましょう。

  • 相続財産に高額な不動産が含まれる場合
  • 相続人が複数人で、意見が一致しない場合
  • 相続税の申告が複雑な場合
  • 共有不動産の管理や売却についてトラブルが発生した場合

専門家の適切なアドバイスを受けることで、円滑な相続手続きを進めることができます。

まとめ:個別相続と共有相続、それぞれのメリット・デメリットを理解し、最適な選択を

個別相続は流動性が高く、手続きが比較的スムーズに進みますが、相続税の負担が大きくなる可能性があります。一方、共有相続は相続税の負担を軽減できる可能性がありますが、手続きが複雑化し、紛争リスクも高まります。どちらの方法を選ぶかは、相続する不動産の状況、相続人の人数、相続税の負担、将来的な計画などを総合的に考慮して判断する必要があります。専門家と相談しながら、ご自身の状況に最適な方法を選択することが重要です。

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