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親と共有する一戸建てを、親の承諾なく処分・換金する方法はある?【相続・不動産の基礎知識と解決策】

【背景】
実家の土地と建物を、母と私で50%ずつ所有しています。建物は私の持分が100%です。しかし、母との関係が悪化しており、このままでは一緒に住むことが困難です。

【悩み】
母に相談することなく、この物件を売却したり、お金に換えたりする方法はあるのでしょうか? できれば、スムーズに手続きを進めたいです。

母の承諾を得るか、裁判による共有物分割が必要になります。

回答と解説

テーマの基礎知識(定義や前提の説明)

この質問は、共有不動産(複数の所有者がいる不動産)の処分に関する問題です。 具体的には、土地と建物をそれぞれ異なる割合で共有している場合の、一方の所有者による一方的な処分(売却や換金)の可能性について問われています。 共有不動産とは、例えば土地や建物など、複数の所有者が共同で所有権を持つ不動産のことです。 所有権の割合は、共有持分(ここでは50%ずつ)で表されます。 今回のケースでは、質問者様は建物の持分100%、土地の持分50%を所有しており、残りの土地の持分50%を母親が所有しています。

今回のケースへの直接的な回答

残念ながら、母親の承諾を得ることなく、一方的に家を売却したり、お金に換えることは、原則としてできません。 共有不動産の処分には、すべての共有者の同意が必要です。 これは、民法(日本の法律)で定められています。 質問者様だけで売却を決めても、母親が売却に反対すれば、売却はできません。

関係する法律や制度がある場合は明記

関係する法律は、主に民法です。 民法第252条以下には、共有に関する規定が定められており、共有物の処分には、全共有者の同意が必要であるとされています。 同意が得られない場合、裁判所に共有物分割の請求をすることができます。

誤解されがちなポイントの整理

「建物の持分は100%だから、建物だけなら売れるのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、建物は土地の上に存在するため、土地との一体性が強く、土地の所有者の同意なしに建物を単独で処分することは非常に困難です。 建物を解体して売却するとしても、土地の所有権の問題が絡んできます。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

母親との合意が得られない場合、裁判による共有物分割を検討する必要があります。 裁判所は、共有不動産を分割するか、競売(公売)にかけ、売却代金を共有持分に応じて分割する判決を下します。 ただし、裁判は時間と費用がかかります。 弁護士に相談し、適切な手続きを進めることが重要です。 弁護士は、裁判手続きの進め方や、母親との交渉を支援してくれます。 また、不動産鑑定士に依頼し、不動産の適正価格を評価してもらうことも有効です。

専門家に相談すべき場合とその理由

母親との関係が悪化している状況では、専門家のサポートが不可欠です。 弁護士は法的な手続きをサポートし、不動産鑑定士は不動産の価値を客観的に評価します。 これらの専門家のアドバイスを受けることで、最適な解決策を選択し、スムーズに手続きを進めることができます。 特に、裁判手続きを検討する場合は、弁護士への相談が必須です。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

共有不動産の処分は、すべての共有者の同意が必要です。 母親の承諾を得られない場合は、裁判による共有物分割を検討する必要があります。 弁護士や不動産鑑定士などの専門家に相談し、状況に合わせた適切な対応を取ることが重要です。 早めの相談が、時間と費用の節約につながります。 一人で抱え込まず、専門家の力を借りることが、解決への近道です。

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