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親の不動産と遺産相続:共有名義と不公平感への対処法~長女と弟の相続争いを解決する道筋~

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* 子供は私(長女)と弟の2人です。
* 父の遺産は不動産(弟夫婦が住む2世帯住宅、評価額4800万円)、有価証券と骨董品(現金化で2500万円)、定期預金(3000万円)です。
* 不動産は父と弟の共有名義(土地半分ずつ、建物は弟名義)です。弟は自分の相続分は1600万円分だと主張しています。
* 弟は家の建て替え費用(3500万円)を負担したため、土地を半分名義にしたと主張しています。建て替えは弟夫婦の希望でした。
* 父は最晩年は痴呆症状があり、民間老人ホームに入居(入居費用1000万円以上)。費用は父の預金と年金から支払われ、弟夫婦は月5万円程度負担していたと言っています。
* 弟は薬学部卒、私は短大卒です。弟は薬学部の学費に2000万円かかったと主張しています。
* 弟夫婦は共働きで経済的に余裕があり、双子の息子をドイツに留学させています。
* 私の夫の事業がうまく行かず、遺産相続でまとまったお金が必要な状況です。
【悩み】
弟には不動産、私にはその他の遺産を相続したいと考えていますが、弟が納得しません。弟の主張に反論し、私の希望を叶えるにはどうすれば良いのか悩んでいます。
相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に承継されることです。今回のケースでは、父が被相続人、長女と弟が相続人です。相続財産は、不動産、有価証券、骨董品、定期預金です。
相続財産の分割は、原則として相続人全員の合意に基づいて行われます(遺産分割協議)。合意ができない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。
法定相続分とは、相続人が法的に相続できる割合です。配偶者がいない場合、子供は均等に相続します。つまり、長女と弟はそれぞれ1/2ずつ相続する権利があります。
弟が不動産を相続したい、あなたはその他の財産を相続したいという希望は、法定相続分を考慮すると必ずしも不当とは言えません。しかし、弟が土地の半分を名義で持っていること、建て替え費用を負担したという主張は、相続の際に考慮すべき要素となります。
まずは、弟と話し合い、お互いの主張を丁寧に伝え、合意形成を目指しましょう。合意できない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることが可能です。調停では、専門家の助言を受けながら、公平な遺産分割の方法を検討できます。
相続に関する法律は、主に民法(特に第900条以降)に規定されています。遺産分割協議、遺産分割調停などは、この民法に基づいて行われます。
今回のケースでは、双方の感情的な発言が見られます。「贅沢な話」「何のために看護婦の嫁を貰ったのか」といった言葉は、調停の場で不利に働く可能性があります。
遺産分割において重要なのは、感情ではなく客観的な事実です。弟が建て替え費用を負担した事実、老人ホーム費用の一部を負担した事実などは、客観的な証拠を揃えて主張する必要があります。
遺産分割協議や調停を進めるためには、客観的な証拠の収集が重要です。例えば、家の建て替え費用に関する領収書、老人ホームの費用明細書、学費に関する領収書などです。
また、弁護士や司法書士などの専門家に相談することで、法的な知識に基づいた適切なアドバイスを受けられます。専門家は、証拠の収集方法、主張の仕方、調停における戦略などについて助言してくれます。
遺産分割協議で合意形成が困難な場合、または、相続財産の価値や内容が複雑な場合は、専門家への相談が強く推奨されます。専門家の介入により、感情的な対立を避け、公平かつ円滑な遺産分割を促進できます。
特に、不動産の評価額に異議がある場合、または、相続税の申告が必要な場合は、専門家の知識と経験が不可欠です。
相続問題は、感情が入り込みやすく、複雑な問題です。冷静な対応を心がけ、客観的な事実を基に主張することが重要です。必要に応じて、弁護士や司法書士などの専門家に相談し、適切なアドバイスを受けながら、解決策を見つけることが大切です。 感情的な発言ではなく、証拠に基づいた主張を心がけることで、より良い結果を得られる可能性が高まります。
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