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親の離婚とマンション売却:財産分与で母親はいくら受け取れる?共有名義物件の分割方法を徹底解説

【背景】
* 父母が共同名義でマンションを購入(価格3000万円、頭金1000万円、残りを25年ローン)。
* 10年後、両親が離婚。父親がマンションに住み続け、母親は出て行った。
* ローン残債はあと5年。父親がマンション売却を提案。
* 売却益は1400万円程度と予想。

【悩み】
離婚後10年経ち、マンション売却の話が出た際に、母親が頭金と10年間支払ったローン分を請求できるのかどうか知りたいです。少しでもお金を受け取る権利はあるのでしょうか?

母親は、頭金と10年間支払ったローン分の一部を財産分与として受け取る権利があります。

回答と解説

テーマの基礎知識:離婚と財産分与

離婚の際に、夫婦が共有する財産をどのように分けるかを定めるのが「財産分与」です。 これは、婚姻中に夫婦で築いた財産を、離婚後も公平に分配するための制度です。 マンションのような不動産も、財産分与の対象となります。 財産分与は、離婚協議(話し合い)で決めるか、裁判で決定されます。 重要なのは、離婚時の財産の価値を基準に分割することです。 単に、誰がいくらお金を出したか、という事実だけでは決まりません。

今回のケースへの直接的な回答

質問者のお母様は、マンションの売却益から、頭金1000万円と10年間支払ったローン返済分の一部を財産分与として請求する権利があります。 ただし、単純に頭金と10年間の返済額を請求できるわけではありません。 マンションの価値増加分や、ローン返済に充てられたお金が、どちらの収入から支払われたかなども考慮されます。 具体的には、離婚時のマンションの時価(売却価格)から残債を差し引いた金額を、夫婦の貢献度に応じて分割することになります。

関係する法律や制度

民法第760条が財産分与の根拠となります。 この条文では、離婚の際に夫婦の共有財産を公平に分割することが定められています。 また、裁判所は、夫婦の生活状況や経済状況、貢献度などを考慮して、財産分与の割合を決定します。

誤解されがちなポイントの整理

よくある誤解として、「頭金を出した分だけもらえる」という考え方があります。 しかし、財産分与は、婚姻期間中の双方の貢献を総合的に判断して行われます。 頭金だけでなく、ローン返済、家事労働、育児など、様々な要素が考慮されます。 また、離婚後10年経過しているからといって、財産分与の権利が消滅するわけではありません。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

例えば、マンションの売却益が1400万円で、残債が0だと仮定します。 夫婦の貢献度が同等と判断されれば、お母様は700万円を受け取ることになります。 しかし、実際には、弁護士や司法書士に相談し、専門家の意見を聞きながら、公正な分割を行うことが重要です。 裁判になった場合、証拠となる書類(ローン契約書、収入証明書など)が必要になります。

専門家に相談すべき場合とその理由

離婚問題は複雑で、法律の知識が求められます。 ご自身で解決しようとせず、弁護士や司法書士などの専門家に相談することを強くお勧めします。 専門家は、適切なアドバイスを与え、交渉や裁判をサポートしてくれます。 特に、相手方との交渉が難航する場合や、財産分与の金額に大きな食い違いがある場合は、専門家の介入が不可欠です。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

お母様は、マンション売却益の一部を財産分与として受け取る権利があります。 しかし、単純に頭金と返済額を請求できるわけではなく、夫婦の貢献度やマンションの価値増加分などを考慮して、公平に分割される必要があります。 離婚問題は複雑なため、弁護士や司法書士に相談し、専門家のサポートを受けることが重要です。 大切なのは、冷静に状況を判断し、適切な手続きを進めることです。 ご自身の権利を守るためにも、専門家のアドバイスを仰ぎましょう。

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