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認知症の母と相続問題を抱え、孫の養子縁組で実家の継承を検討…その手続きと注意点

【背景】
* 実父が他界、実母が認知症で介護が必要な状態。
* 実兄とは折り合いが悪く、連絡を取っていない。
* 実家は父名義で、兄の相続承諾が得られない。
* 実家の墓を守り続けるため、娘を母の養子にしたいと考えている。

【悩み】
認知症で判断能力のない母と連絡が取れない兄を巻き込み、孫を母の養子縁組するにはどうすれば良いのか?手続きや必要な書類、法的問題点など、具体的な方法を知りたいです。また、兄の承諾がなくても可能なのかどうか不安です。

認知症の母を養子縁組するには家庭裁判所の許可が必要。兄の同意は必ずしも必要ない。

回答と解説

テーマの基礎知識(養子縁組と相続)

養子縁組とは、法律上親子関係を新たに築く制度です。 養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組の2種類があります。 今回のケースでは、実家の継承を目的とするため、普通養子縁組戸籍上の親子関係を築くが、元の親子関係は残る養子縁組)が考えられます。

相続とは、人が亡くなった際に、その人の財産が相続人に引き継がれることです。相続人は、法律で定められています。 ご質問の場合、ご両親の相続人は、質問者様とご兄弟です。 認知症のご母堂が亡くなられた場合、ご兄弟と質問者様で相続することになります。 ご実家の土地・建物は、相続財産となります。

今回のケースへの直接的な回答

認知症で判断能力のないご母堂を養子縁組するには、家庭裁判所の許可が必要です。 家庭裁判所は、養子縁組がご母堂の利益になるか、慎重に判断します。 ご母堂の意思確認が困難な場合、成年後見人判断能力が不十分な人の財産や身辺の世話をする人)を選任してもらう必要があります。 成年後見人は、ご母堂の利益を最優先して判断し、養子縁組の可否を決定します。

関係する法律や制度

* 民法:養子縁組に関する規定があります。
* 成年後見制度:判断能力が不十分な人の権利擁護のための制度です。
* 相続法:相続に関する規定があります。

誤解されがちなポイントの整理

* 兄の同意は必ずしも必要ない:兄が相続人であるとはいえ、養子縁組に同意が必須ではありません。家庭裁判所がご母堂の利益を最優先して判断します。ただし、兄との関係修復を試みることで、円滑な手続きを進められる可能性もあります。
* 養子縁組は簡単にできるわけではない:家庭裁判所の許可を得るには、ご母堂の利益を十分に説明する必要があります。 弁護士などの専門家のサポートを受けることをお勧めします。
* 実家の名義変更は養子縁組とは別問題:ご母堂が亡くなられた後の相続手続きで、実家の名義変更を行うことになります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

1. 成年後見制度の利用:まずは、ご母堂の成年後見人を選任してもらう手続きを進めましょう。
2. 弁護士への相談:養子縁組の手続きは複雑なため、弁護士に相談して適切なアドバイスを受けることが重要です。
3. 家庭裁判所への申請:成年後見人の選任後、家庭裁判所に養子縁組の許可を申請します。 申請には、様々な書類が必要になります。
4. 養子縁組後の手続き:養子縁組が認められた後も、戸籍の変更など、いくつかの手続きが必要です。

専門家に相談すべき場合とその理由

養子縁組は複雑な手続きであり、法律的な知識が必要です。 ご自身で手続きを進めるのは困難なため、弁護士などの専門家に相談することを強くお勧めします。 特に、相続問題や成年後見制度に関する知識が必要となります。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

認知症の母を養子縁組するには、家庭裁判所の許可が必要であり、兄の同意は必ずしも必要ありません。 しかし、手続きは複雑なため、弁護士などの専門家のサポートを受けることが不可欠です。 成年後見人を選任し、ご母堂の利益を最優先した上で、慎重に進めることが重要です。 また、実家の名義変更は、ご母堂の相続手続きの中で検討する必要があります。

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