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認知症の母と遺産分割協議:建物相続と分割払いの可能性

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母への〇〇〇万円の支払いを、すぐに現金で支払わなければいけないのかどうかがわかりません。
すぐに用意できるお金がなく、分割払いは可能なのか知りたいです。家を相続したいと思っています。
遺産分割協議とは、相続人が亡くなった人の遺産をどのように分けるかを決めるための合意のことです。(民法第900条)。相続財産が家屋一棟のみの場合、法定相続分に基づいて分割するのが一般的です。法定相続分とは、法律で定められた相続人の相続割合のことです。今回のケースでは、配偶者と子がそれぞれ1/2ずつ相続する権利があります。しかし、協議によってこの割合を変えることも可能です。
質問者様は、家屋を相続する代わりに、母親に法定相続分に相当する金額を支払うという遺産分割協議を検討されています。しかし、すぐに全額を支払うことが難しいとのことです。
結論から言うと、遺産分割協議において、分割払いが認められるケースはあります。ただし、それは協議内容を明確に記述し、合意が成立した場合に限られます。
民法では、遺産分割協議の内容が書面で作成されていることが望ましいとされています。口約束だけでは後々トラブルになる可能性があります。分割払いを希望する場合は、分割払いの回数、支払時期、支払方法などを具体的に記載した書面を作成し、相続人全員で署名・捺印することが重要です。
法定相続分はあくまでも権利の割合を示すものであり、必ずしも現金で分配する必要はありません。今回のケースのように、家屋を一方の相続人が相続し、代わりに金銭を支払うという方法も認められています。重要なのは、相続人全員が合意していることです。
分割払いを希望する場合は、具体的な支払計画を立て、それを書面に明記しましょう。例えば、毎月〇〇万円を〇年間支払うといった内容を記載します。さらに、遅延した場合のペナルティなども盛り込んでおくと、トラブルを防ぐことができます。弁護士や司法書士に相談して、適切な契約書を作成してもらうことをお勧めします。
遺産分割協議は、複雑な法律問題が絡む場合があります。特に、認知症の親が関わる場合は、後見人の役割や判断能力の問題など、専門的な知識が必要となります。
分割払いの条件設定や契約書の作成、協議内容の法的有効性などを確認するために、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、トラブルを未然に防ぎ、円満な遺産分割を実現できる可能性が高まります。
遺産分割協議における分割払いは、相続人全員の合意があれば可能です。しかし、合意内容を明確に記述した書面を作成し、専門家のアドバイスを受けることが重要です。曖昧なまま協議を進めると、後々トラブルに発展する可能性があります。 法定相続分を理解し、分割払いの条件を具体的に定めた上で、円滑な協議を進めましょう。
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