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【認知症の親と共有名義】同意なしで実家のリフォームは絶対NG!「成年後見制度」しか道はない理由

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おすすめ3社をチェック認知症で意思表示ができない父と、実家を共有名義で所有しています。家の老朽化が激しくリフォームしたいのですが、父の同意が得られない場合、工事を進めることは法的に可能なのでしょうか?
結論から言うと、お父様の正式な承諾なしに、大規模なリフォームや建て替えを行うことは法的に不可能です。もし強行すれば、深刻な法的トラブルに発展する可能性があります。
お父様が意思表示できない状況で不動産に関する契約などを行うには、家庭裁判所に申し立て、お父様の財産を法的に管理する「成年後見人(せいねんこうけんにん)」を選任してもらうのが、唯一の正しい道筋です。この記事では、なぜ同意なしの工事が許されないのか、そして、あなたが直面しているこの困難な状況を解決するための「成年後見制度」について、分かりやすく解説していきます。
「父のためにもなる工事なのに、なぜダメなのか?」と思われるかもしれません。しかし、法律は、たとえご家族であっても、本人の財産を勝手に処分することを固く禁じています。
まず、あなたとお父様が共有している建物についてです。大規模なリフォームや建て替えは、共有物の形状や性質を大きく変える**「変更行為」にあたります。そして、民法では、共有物の変更行為には共有者全員の同意**がなければならない、と定められています。したがって、共有者であるお父様の同意は、法律上、絶対に不可欠です。
次に、お父様が所有する土地と、建物の持分70%についてです。これらの財産に影響を与える工事(リフォームや建て替え)の契約を行うには、所有者であるお父様の同意が必要です。
しかし、お父様は認知症で会話ができない状態とのこと。法律では、ご自身の行為の結果を正しく判断できない状態を**「意思無能力(いしむのうりょく)」**と呼び、この状態で行われた契約などの法律行為は、**すべて「無効」**となります。たとえ、お父様がうなずいたように見えても、法的には有効な「承諾」とは認められません。
この八方塞がりの状況を、法的に正しく解決するために国が用意した制度が**「成年後見制度」**です。
認知症や精神障害などにより、判断能力が不十分な方の財産や権利を守るために、家庭裁判所が法的な支援者(成年後見人)を選任する制度です。成年後見人は、ご本人に代わって、財産の管理や、施設への入所契約、そして今回のような不動産に関する契約などを行う、法的な権限を持ちます。
ご自身が後見人になることに、ご負担やためらいを感じていらっしゃるのですね。しかし、ご安心ください。後見人は、ご家族がなる必要は必ずしもありません。
家庭裁判所に申し立てる際に、候補者として弁護士や司法書士といった法律の専門家を推薦することができます。第三者である専門家が後見人になることで、中立的な立場で、客観的にお父様の財産を管理・保全してくれるため、むしろご家族の精神的な負担は軽くなるケースも多いです。
成年後見制度の利用は、以下の流れで進みます。
手続きには数ヶ月の時間がかかりますが、これが最も安全で確実な方法です。
最後に、今回のポイントを整理します。
お父様の財産状況や、ご自身の生活費への充当についても、成年後見人が選任されれば、全て法的な手続きに則って、適切に管理されることになります。ご自身の判断で曖
昧な状態を続けることは、将来、お父様の相続が発生した際に、他のご親族から「不適切な財産管理だ」と指摘されるリスクもはらんでいます。
遠回りに見えるかもしれませんが、成年後見制度という公的なお墨付きを得ることが、お父様の財産を守り、必要なリフォームを実現し、そしてあなた自身の将来の権利(相続における共有持分など)を守るための、最も確実な一歩なのです。
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