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賃貸住宅の配電盤記載ミスによる家電故障!修理費は誰が負担?

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【悩み】
賃貸住宅での家電製品のトラブル、大変ですね。まずは、電気の基本から見ていきましょう。
電圧(でんあつ)とは、電気を流す力のことで、単位はボルト(V)です。日本の家庭用電源は主に100Vと200Vの2種類があります。クーラーなどの家電製品は、それぞれ対応した電圧で使う必要があります。
ブレーカー(配線用遮断器)は、電気を安全に使うための装置です。電気の使いすぎ(過電流)や、漏電(電気が本来流れるべき場所から漏れ出すこと)が起きた場合に、自動的に電気を遮断し、火災や感電を防ぎます。配電盤には、各部屋や家電製品に対応したブレーカーが設置されており、それぞれに適切な電圧が表示されています。
今回のケースでは、クーラーの電圧変更に伴い、ブレーカーの表記が間違っていたことが問題の根本原因です。
今回のクーラー故障の原因は、配電盤の表記ミスにより、誤った電圧がクーラーに供給されたことです。これは、管理会社が適切に管理すべき配電盤の不備に起因するものです。
通常、賃貸物件では、建物の設備(電気設備、給排水設備など)の管理責任は管理会社にあります。入居者は、適切な状態で設備を使用する権利があり、管理会社には、設備の適切な維持管理義務があります。
したがって、今回のケースでは、管理会社が配電盤の表記ミスを修正しなかったこと、または、そのミスが原因で家電が故障したことについて、責任を負うべきと考えられます。
管理会社が「事前の連絡なく勝手に変更したほうが悪い」と言っているようですが、これは少し違います。
賃貸契約では、入居者は、建物の構造や設備に手を加える場合、事前に管理会社または大家さんの許可を得る必要があります。これを「現状変更」と呼ぶことがあります。
しかし、今回のケースでは、クーラーの設置自体は、通常の賃貸契約で認められる範囲内であり、電圧変更も、クーラーを正常に動作させるために必要な工事です。配電盤のブレーカーの変更は、電気工事士の専門的な知識と技術が必要であり、入居者が勝手にできるものではありません。
したがって、今回のケースでは、ブレーカーの変更が「現状変更」にあたるかどうかは、個別の契約内容や、変更の必要性、管理会社の対応などによって判断が分かれる可能性があります。ただし、クーラーの故障原因が管理会社の過失によるものである以上、この点はそれほど重要ではありません。
原則として、家電製品の修理費用は、その故障の原因によって負担者が決まります。
今回のケースでは、クーラーの故障原因は、配電盤の表記ミスという設備の不備です。したがって、管理会社が修理費用を負担するのが妥当です。
管理会社との交渉は、感情的にならず、冷静に行うことが重要です。
管理会社が交渉に応じない場合は、少額訴訟(60万円以下の金銭トラブルを対象とした簡易的な裁判)や、消費者センターへの相談も検討しましょう。
今回のケースでは、管理会社との交渉が難航する場合や、法律的な知識が必要な場合は、専門家への相談を検討しましょう。
今回のケースの重要ポイントをまとめます。
今回のトラブルが、スムーズに解決することを願っています。
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