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賃貸物件の壁の「下地ボード」の深さとは? 飾り棚取り付けの注意点

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おすすめ3社をチェック都内の賃貸マンションに住んでいます。壁に重量のあるウォールシェルフを取り付けたく、釘やネジを使いたいと考えています。
【背景】
【悩み】
契約内容や釘の直径なども考慮しますが、専門家の方々の意見を伺いたいです。
賃貸物件の壁には、いくつかの層があります。一番外側にあるのが、私たちが普段触れている「クロス」(壁紙)です。その内側には、壁の強度を保ち、ネジなどを固定するための「下地ボード」があります。
下地ボード(下地材)とは、壁の表面を平らにし、ネジや釘を打ち込めるようにするための板のことです。一般的には、石膏ボードが使われることが多いです。石膏ボードは、石膏を板状にしたもので、防火性や遮音性に優れています。
さらに奥には、柱や間柱(まばしら)と呼ばれる木の骨組みがあります。この骨組みが、建物の構造を支えています。
ポイント: 壁の構造は、クロス → 下地ボード → 柱・間柱という順番になっています。
下地ボードの厚さは、一般的に9.5mmから12.5mm程度です。クロス自体の厚さは、それほどありません。したがって、壁にネジを打ち込む場合、ネジの長さによっては下地ボードに達する可能性があります。
今回の質問者様が取り付けたいウォールシェルフは重量があるため、ネジの長さも長くなる可能性があります。そのため、下地ボードだけでなく、さらに奥の柱や間柱にまで届くような長いネジを使うことが望ましい場合もあります。
注意点: ネジの長さによっては、下地ボードを突き破り、さらに奥の構造部分に達することがあります。
賃貸物件の場合、壁に穴を開ける行為は、賃貸借契約(ちんたいしゃくけいやく)の内容に大きく影響されます。賃貸借契約書には、退去時の原状回復義務(げんじょうかいふくぎむ)について記載されています。
原状回復義務とは、借りていた部屋を退去する際に、借りた時の状態に戻す義務のことです。ただし、どこまでが「原状回復」の範囲になるかは、契約内容や、国土交通省が定める「原状回復をめぐるガイドライン」を参考に判断されます。
ガイドラインでは、通常の生活で生じる程度の損耗(そんもう:消耗や劣化のこと)は、貸主の負担とされています。しかし、今回のケースのように、重量のあるものを固定するために大きな穴を開ける場合は、借主の負担となる可能性が高いです。
重要: 賃貸借契約書をよく確認し、壁への穴あけに関する規定を理解することが大切です。
賃貸住宅トラブル防止ガイドラインには、「画鋲、ピン、くぎ、ネジ等の穴(ただし、下地ボードの張替えまでは不要な程度のもの)」は貸主負担と記載されています。しかし、この解釈には注意が必要です。
この記述は、あくまで一般的な目安であり、個別のケースによって判断が異なります。例えば、小さな穴でも、数が多かったり、壁の強度を著しく損なうような場合は、借主の負担となる可能性があります。
また、ガイドラインはあくまで「目安」であり、法的拘束力はありません。最終的には、契約内容や、個別の状況に応じて判断されます。
注意: ガイドラインは参考情報であり、最終的な判断は契約内容や状況によります。
ウォールシェルフを取り付ける際には、以下の点に注意しましょう。
ヒント: 穴を開けずに取り付けられる製品や、壁の構造を調べる道具を活用しましょう。
以下のような場合は、専門家への相談を検討しましょう。
専門家に相談することで、トラブルを未然に防ぎ、安心して賃貸生活を送ることができます。
アドバイス: 不安な場合は、専門家に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
今回の質問の重要ポイントをまとめます。
これらのポイントを踏まえ、安全で快適な賃貸生活を送りましょう。
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