赤字の株式会社に税金はかかる?わかりやすく解説
質問の概要
【背景】
- 私は、赤字の株式会社でも税金がかかるのかどうか疑問に思っています。
- 税金の種類や、赤字の場合の税金の扱われ方について詳しく知りたいです。
【悩み】
- 赤字の場合、税金を支払う必要がないと勘違いしている人がいると聞きました。実際はどうなのか、不安です。
- 税金について、基本的な知識を身につけたいです。
赤字でも税金はかかる場合があります。税金の種類と計算方法を理解しましょう。
1. 税金の基本:なぜ会社は税金を払うのか?
会社が税金を支払うのは、社会のインフラ(道路、学校、公共サービスなど)を維持し、運営するための費用をまかなうためです。会社は利益を出すことで社会に貢献し、その対価として税金を納める義務があります。税金は、会社の規模や利益に応じて異なり、その種類も多岐にわたります。
2. 赤字でも関係する税金の種類
会社が赤字の場合でも、必ずしもすべての税金が免除されるわけではありません。赤字であっても関係する可能性のある主な税金は以下の通りです。
- 法人住民税:都道府県や市区町村に納める税金です。赤字の場合でも、均等割という、会社の規模に応じて定額で課税される部分があります。
- 法人税:会社の所得(利益)に対して課税される税金です。赤字の場合、通常は法人税はかかりませんが、繰越欠損金(後述)の制度を利用できます。
- 消費税:これは、会社の売上にかかる税金です。課税事業者(消費税を納める義務がある事業者)の場合、売上から仕入れにかかった消費税を差し引いた金額を納めます。赤字かどうかは関係ありません。
- 固定資産税:会社が所有する土地や建物などの固定資産に対して課税されます。赤字かどうかは関係ありません。
3. 法人住民税の仕組みと赤字の場合
法人住民税は、大きく分けて「均等割」と「法人税割」の2つから構成されます。
- 均等割:会社の規模(資本金や従業員数)に応じて、一定の金額が課税されます。赤字であっても支払う必要があります。税額は、会社の規模によって異なり、地方自治体によって金額が異なります。
- 法人税割:これは、法人税額に応じて計算される部分です。赤字の場合、法人税はかからないため、法人税割も発生しません。
つまり、赤字の会社でも、法人住民税の均等割は必ず支払う必要があります。
4. 法人税と繰越欠損金:赤字を活かす
法人税は、会社の所得に対して課税される税金です。赤字の場合、通常は法人税はかかりません。しかし、赤字をそのままにしておくのではなく、「繰越欠損金」という制度を利用できます。
- 繰越欠損金とは:その事業年度で生じた赤字(欠損金)を、翌年以降の所得から差し引くことができる制度です。この制度を利用することで、将来の黒字時に支払う法人税を減らすことができます。
- 利用できる期間:繰越欠損金は、原則として欠損金の発生した事業年度から10年間繰り越すことができます(2018年4月1日以後に開始した事業年度の欠損金については、10年間)。
- 注意点:繰越欠損金を利用するには、税務署への確定申告を正しく行う必要があります。また、欠損金の金額や利用できる期間には制限があります。
5. 消費税と固定資産税:赤字でも関係あり
消費税と固定資産税は、赤字かどうかに関わらず課税されます。
- 消費税:課税売上高がある場合、消費税を納める必要があります。消費税は、売上にかかる消費税から、仕入れにかかった消費税を差し引いて計算されます。
- 固定資産税:会社が土地や建物などの固定資産を所有している場合、固定資産税が課税されます。固定資産税は、固定資産の評価額に基づいて計算され、赤字かどうかは関係ありません。
6. 実務的なアドバイス:税金対策と注意点
赤字の会社が税金対策としてできること、注意すべき点について解説します。
- 繰越欠損金の活用:赤字が出た場合は、必ず繰越欠損金の制度を利用しましょう。税務署への確定申告を忘れずに行い、欠損金を有効活用することで、将来の法人税負担を軽減できます。
- 節税対策:税理士などの専門家と相談し、節税対策を検討しましょう。例えば、減価償却費の計上方法を見直したり、税額控除を利用したりすることで、税負担を軽減できる可能性があります。
- 税務調査への対応:税務署から税務調査が入ることもあります。日頃から帳簿や書類をきちんと整理し、税務調査に備えましょう。税理士に立ち会いを依頼することもできます。
- 資金繰り:赤字の会社は、資金繰りが厳しくなる傾向があります。税金の支払いは、会社の資金繰りに大きな影響を与えるため、資金計画をしっかりと立て、税金の支払いに備えましょう。
7. 専門家への相談:どんな時に頼る?
税金に関する疑問や問題は、税理士などの専門家に相談するのがおすすめです。
- 税務申告:確定申告や修正申告など、税務に関する手続きは複雑なため、税理士に依頼することで、正確かつスムーズに行うことができます。
- 節税対策:税理士は、会社の状況に合わせた節税対策を提案してくれます。税法の知識や経験が豊富なため、効果的な節税対策を行うことができます。
- 税務調査対応:税務調査が入った場合、税理士に立ち会いを依頼することで、適切な対応をすることができます。税務署との交渉も代行してくれます。
- 経営相談:税理士は、税務だけでなく、経営に関する相談にも乗ってくれます。資金繰りや経営戦略など、幅広い相談が可能です。
まとめ:赤字でも税金はかかる!
赤字の株式会社でも、法人住民税の均等割や消費税、固定資産税は支払う必要があります。法人税は赤字の場合にはかかりませんが、繰越欠損金の制度を利用することで、将来の税負担を軽減できます。税金に関する疑問や問題は、税理士などの専門家に相談し、適切な対応をしましょう。