車同士の軽い事故、警察を呼ぶべき?10万円以下の損害の場合を解説
【背景】
- 交差点で信号待ち中に、後方から追突された。バンパーの塗料が少し剥げる程度の軽微な事故。
- 過去に3回、もらい事故(過失割合がほぼ0)に遭い、20万円~40万円程度の損害だった。
- 過去の事故では、警察を呼ばず、保険会社だけで解決してきた。
- 最近、軽い事故でも警察を呼ぶべきか迷っている。
【悩み】
- 軽いキズの事故でも警察は対応してくれるのか。
- 10万円以下の損害の場合、加害者を呼び止め、警察に通報し、調書を作成してもらうべきか。
警察への通報は重要。軽微な事故でも、後のトラブルを避けるために対応してもらいましょう。
事故対応の基本:警察への通報と加害者対応
交通事故に遭った際、まず何をするべきか、基本から確認しましょう。特に、今回のケースのように軽微な事故の場合、対応に迷う方も多いかもしれません。しかし、適切な初期対応が、後の問題をスムーズに解決するための鍵となります。
警察への通報の重要性
交通事故が発生した場合、たとえ軽微な事故であっても、警察への通報は非常に重要です。道路交通法では、交通事故が発生した場合、運転者は警察に報告する義務があると定められています。
なぜ警察への通報が必要なのでしょうか?
- 事故の事実を証明する: 警察が作成する「事故証明書」(正式名称:交通事故証明書)は、事故が発生した事実を公式に証明する書類です。保険会社への保険金請求や、万が一、裁判になった場合など、様々な場面で重要な証拠となります。
- 二次的なトラブルの防止: 事故後、加害者と被害者の間で口論になったり、後々になって「あの時はこうだった」「言った・言わない」といったトラブルが発生する可能性があります。警察が介入することで、客観的な立場で状況を把握し、これらのトラブルを未然に防ぐことができます。
- 刑事責任の追及: 事故の原因が、加害者の過失運転や飲酒運転など、刑事事件に発展する可能性がある場合、警察の捜査が不可欠です。
「たかが軽い事故」と安易に考えて警察を呼ばない場合、後々、思わぬ問題に発展する可能性があります。例えば、事故後しばらく経ってから、体の不調を訴えるケースもあります。その場合、警察に届け出ていないと、事故との因果関係を証明することが難しくなり、適切な補償を受けられない可能性も出てきます。
加害者との対応
事故が発生したら、加害者に以下の対応を求めましょう。
- 氏名、連絡先の交換: 加害者の氏名、住所、連絡先、車のナンバーなどを必ず確認し、記録しておきましょう。
- 保険情報の確認: 加害者が加入している自動車保険の会社名、証券番号などを確認します。
- 事故状況の記録: 事故の状況を、写真やメモで記録しておきましょう。車の損傷箇所、事故発生時の状況、目撃者がいればその証言なども記録しておくと、後の対応に役立ちます。
加害者がこれらの対応を拒否したり、不誠実な態度を取る場合は、警察に相談しましょう。
10万円以下の事故:警察を呼ぶべき?
今回の質問にあるように、損害額が10万円以下という軽微な事故の場合、警察を呼ぶべきか迷う方もいるでしょう。結論から言うと、たとえ軽微な事故であっても、警察への通報は行うべきです。
なぜなら、
- 後々のトラブルを避けるため: 事故の状況や過失割合について、後々になって意見の相違が生じる可能性があります。警察に届け出ていれば、客観的な証拠として「事故証明書」が発行され、その後の解決がスムーズに進む可能性が高まります。
- 隠れた損害に備えるため: 事故直後には気づかなかった体の不調や、車の隠れた損傷が見つかることもあります。警察に届け出ていないと、これらの損害について、保険金請求が難しくなる場合があります。
- 加害者の責任を明確にするため: 加害者が、事故の事実を認めなかったり、誠実な対応をしない場合、警察が介入することで、加害者の責任を明確にすることができます。
もちろん、警察はすべての事故に同じように対応するわけではありません。例えば、当事者同士で解決できると判断された場合、警察は「民事不介入」という形で、介入を控えることもあります。しかし、それでも警察に届け出ておくことで、今後の対応がスムーズに進む可能性が高まります。
警察への通報方法と、その後の流れ
事故に遭った場合、どのように警察に通報し、どのような流れで対応が進むのでしょうか?
警察への通報方法
事故に遭ったら、まずは110番に通報しましょう。110番は、事件や事故の緊急通報専用ダイヤルです。電話に出た警察官に、事故の状況を簡潔に伝えましょう。場所、時間、車のナンバー、加害者の情報などを伝えると、スムーズに状況が伝わります。
警察が現場に到着したら
警察が現場に到着したら、警察官の指示に従いましょう。警察官は、事故の状況を詳しく聞き取り、証拠を収集します。
- 実況見分: 事故現場を検証し、事故の状況を記録します。
- 聴取: 加害者と被害者の両方から、事故の状況について詳しく話を聞きます。
- 事故証明書の作成: 警察は、事故の状況をまとめた「事故証明書」を作成します。この書類は、保険会社への保険金請求などに必要となります。
その後の流れ
事故後、警察による捜査が終了したら、保険会社との交渉が始まります。保険会社は、事故の状況や過失割合に基づいて、損害賠償額を決定します。この交渉がうまくいかない場合は、弁護士に相談し、法的手段で解決を目指すことも可能です。
過去の経験と、保険会社対応について
質問者は、過去に3回、もらい事故に遭い、保険会社だけで解決してきた経験があるとのことです。保険会社との対応に慣れている方もいるかもしれませんが、注意すべき点もあります。
- 過失割合の確認: もらい事故の場合、過失割合は基本的に「0:10」となりますが、事故の状況によっては、過失割合が変動することがあります。保険会社から提示された過失割合について、納得できない場合は、根拠を求め、交渉しましょう。
- 損害賠償額の確認: 損害賠償額は、車の修理費、治療費、休業損害など、様々な項目で構成されます。保険会社から提示された損害賠償額について、不明な点があれば、保険会社に説明を求めましょう。
- 弁護士への相談: 保険会社との交渉がうまくいかない場合や、損害賠償額に納得できない場合は、弁護士に相談しましょう。弁護士は、法的知識に基づいて、適切なアドバイスをしてくれます。
過去の経験から、保険会社との対応に慣れているかもしれませんが、今回のケースのように、軽微な事故であっても、警察への通報は行うべきです。保険会社だけでなく、警察の協力を得ることで、より適切な解決を目指すことができます。
注意点と、誤解されやすいポイント
交通事故に関する誤解や、注意すべきポイントを整理しておきましょう。
- 「物損事故」と「人身事故」の違い: 交通事故は、車の損傷のみの「物損事故」と、人身傷害を伴う「人身事故」に分けられます。軽微な事故の場合、物損事故として処理されることが多いですが、後々になって体の不調を訴える場合は、人身事故に切り替えることも可能です。ただし、人身事故に切り替えるためには、医師の診断書が必要となります。
- 過失割合の決定: 事故の過失割合は、事故の状況、証拠、法律に基づいて決定されます。保険会社や警察の見解だけでなく、弁護士に相談し、客観的な視点から判断することも重要です。
- 「示談」の注意点: 保険会社との示談交渉は、損害賠償額を決定する重要なプロセスです。示談書にサインする前に、内容をよく確認し、不明な点があれば、必ず保険会社に質問しましょう。一度サインしてしまうと、後から内容を変更することは難しくなります。
専門家に相談すべき場合とその理由
交通事故に関する問題は、複雑で専門的な知識が必要となる場合があります。以下のような場合は、専門家への相談を検討しましょう。
- 保険会社との交渉がうまくいかない場合: 保険会社は、専門的な知識と経験を持っています。個人で交渉するよりも、弁護士に依頼した方が、有利な条件で解決できる可能性があります。
- 過失割合に納得できない場合: 過失割合は、損害賠償額に大きく影響します。専門家である弁護士に相談し、客観的な視点から判断してもらいましょう。
- 後遺障害が残る可能性がある場合: 後遺障害が残る場合、適切な補償を受けるためには、専門的な知識が必要です。弁護士に相談し、適切な手続きを進めましょう。
- 精神的な苦痛が大きい場合: 交通事故は、精神的な苦痛を伴う場合があります。専門家である弁護士や、精神科医に相談し、心のケアを受けましょう。
まとめ:軽微な事故でも警察への通報を
今回の質問に対する重要なポイントをまとめます。
- 軽微な事故でも警察へ通報する: 警察への通報は、後のトラブルを避けるために重要です。
- 事故証明書を取得する: 事故証明書は、保険金請求や、万が一の裁判の際に重要な証拠となります。
- 加害者の情報を記録する: 氏名、連絡先、保険情報を確認し、記録しておきましょう。
- 専門家への相談も検討する: 保険会社との交渉がうまくいかない場合や、過失割合に納得できない場合は、弁護士に相談しましょう。
軽微な事故であっても、適切な対応をすることで、後のトラブルを未然に防ぎ、スムーズな解決を目指すことができます。万が一の事故に備えて、今回の情報を参考に、落ち着いて対応できるようにしておきましょう。