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転売目的の中古住宅、事故物件判明後の会計処理は?仕訳と減価償却を解説

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おすすめ3社をチェック弥生会計ソフトでの会計処理について質問します。転売目的で中古住宅を落札しましたが、その後事故物件であることが判明しました。マイホームとしては売れなくなったため、収益物件として販売することに。リフォーム(下水工事含む)を行い、入居者が見つかり賃料収入を得ました。しかし、収益物件としての販売は成約せず、決算を迎えることになりました。
【背景】
【悩み】
建物と土地を「仕入れ」または「土地 建物(固定資産)」のどちらで計上すべきか、また、棚卸を行うのか、減価償却を行うのかで混乱しています。税務署からは、消費税について「転売目的のため、建物とリフォーム代金は課税仕入れ、土地は非課税」とのアドバイスを受けています。
転売目的から収益物件への変更に伴い、会計処理も変わります。固定資産としての計上が適切で、減価償却が必要です。
会計処理を理解するためには、まず基本的な用語の定義や前提を整理することが重要です。
・固定資産とは?
固定資産とは、企業が長期間にわたって使用し、その価値が徐々に減少していく資産のことです。具体的には、建物、土地、機械装置などが該当します。今回のケースでは、転売目的から収益物件へ変更した建物と土地が該当します。
・減価償却とは?
減価償却とは、固定資産の取得費用を、その使用期間(耐用年数(たいようねんすう))にわたって分割して費用計上する会計処理のことです。建物の価値は時間の経過とともに減少するため、その減少分を費用として計上します。土地は原則として減価償却の対象にはなりません。
・仕入れとは?
仕入れとは、商品を販売する目的で取得したものを指します。転売目的で購入した建物は、当初は「仕入れ」として計上されます。しかし、今回のケースのように、転売目的から用途が変更された場合は、会計処理も変わります。
今回のケースでは、転売目的で購入した中古住宅が事故物件であることが判明し、収益物件として賃貸するようになったため、会計処理が変更されます。
・建物と土地の会計処理
建物と土地は、固定資産として計上します。当初は転売目的の「仕入れ」でしたが、用途が変更されたため、固定資産に振り替える必要があります。この際、建物は減価償却の対象となり、土地は減価償却の対象にはなりません。
・減価償却の開始時期
減価償却は、収益物件として賃貸を開始した時点から開始します。リフォームが完了し、入居者が入り、賃料収入が発生した時点が減価償却の開始時期となります。
・仕訳の例
固定資産への振替時の仕訳は以下のようになります。
※金額は、取得価額(購入価格+取得費用)とします。
減価償却費の計上は、以下のようになります。
※減価償却費は、建物の取得価額と耐用年数に基づいて計算します。
会計処理に関連する主な法律や制度として、法人税法や所得税法があります。これらの法律は、減価償却の方法や、固定資産の計上基準などを定めています。
・法人税法・所得税法
これらの法律は、減価償却の方法や、固定資産の計上基準などを定めています。減価償却の方法には、定額法と定率法があり、どちらを選択するかは、企業の状況や税務上のメリットなどを考慮して決定します。
・消費税法
消費税法は、不動産の売買や賃貸に関する消費税の取り扱いを定めています。今回のケースでは、税務署から「転売目的のため、建物とリフォーム代金は課税仕入れ、土地は非課税」とのコメントを受けていますが、これはあくまで消費税に関するものであり、会計処理とは異なります。
会計処理においては、いくつかの誤解が生じやすいポイントがあります。以下に、主な誤解とその解説をまとめます。
・「仕入れ」と「固定資産」の違い
転売目的で購入した物件は、当初は「仕入れ」として計上されます。しかし、用途が変更され、賃貸収入を得るようになった場合は、「固定資産」に振り替える必要があります。この違いを理解することが重要です。
・減価償却の対象
減価償却の対象となるのは建物であり、土地は減価償却の対象にはなりません。土地の価値は、通常、時間の経過とともに減少することはないためです。
・消費税と会計処理の違い
消費税の取り扱いと、会計上の処理は異なります。税務署からのアドバイスは、あくまで消費税に関するものであり、会計処理とは区別して考える必要があります。
今回のケースにおける実務的なアドバイスや、具体的な仕訳の例を以下に示します。
・固定資産への振替
転売目的で購入した物件を固定資産に振り替える際は、まず、建物の取得価額を計算します。取得価額は、購入価格に加えて、仲介手数料や登記費用などの取得にかかった費用を含みます。次に、土地の取得価額を計算します。土地の取得価額も、購入価格に取得にかかった費用を加算します。これらの金額を基に、仕訳を行います。
・減価償却費の計算
減価償却費は、建物の取得価額と耐用年数に基づいて計算します。耐用年数は、建物の構造や用途によって異なります。例えば、木造の建物の耐用年数は22年、鉄筋コンクリート造の建物の耐用年数は47年などです。減価償却費の計算には、定額法または定率法を使用します。
・リフォーム費用の取り扱い
リフォーム費用は、建物の価値を増加させるものと、修繕的なものに分けられます。建物の価値を増加させるものは、資本的支出として建物の取得価額に加算し、減価償却の対象となります。修繕的なものは、修繕費として費用計上します。
・具体的な仕訳例
例:中古住宅の取得価額が2,000万円(建物1,500万円、土地500万円)、リフォーム費用が500万円の場合
減価償却費の計算(定額法、耐用年数22年の場合):1,500万円 / 22年 = 681,818円/年
会計処理は複雑な場合も多く、専門家への相談が必要となるケースもあります。
・税理士への相談
今回のケースのように、会計処理が複雑で判断に迷う場合は、税理士に相談することをお勧めします。税理士は、税務に関する専門知識を持っており、適切な会計処理や節税対策についてアドバイスをしてくれます。特に、減価償却の方法や、税務上の有利不利などについて、専門的な見地からアドバイスを受けることができます。
・不動産鑑定士への相談
土地や建物の価値を正確に把握したい場合は、不動産鑑定士に相談することも有効です。不動産鑑定士は、不動産の専門家であり、客観的な評価を行うことができます。減価償却の基礎となる取得価額を適正に評価するためにも、相談を検討する価値があります。
今回のケースでは、転売目的から収益物件への変更に伴い、会計処理が変更されることが重要です。以下に、今回の重要ポイントをまとめます。
これらのポイントを踏まえ、適切な会計処理を行うことで、正確な財務状況を把握し、税務上のリスクを回避することができます。
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