退職後のマイナンバー提出、拒否は可能? 基本的な知識
マイナンバー制度は、国民一人ひとりに12桁の番号を割り振り、行政手続きを効率化するためのものです。
退職後、会社からマイナンバーの提出を求められるケースがありますが、これは主に税金や社会保険の手続きのためです。
しかし、退職した会社にマイナンバーを提出する義務は、原則としてありません。
なぜなら、マイナンバーは、基本的に「その人が現在所属している組織」に対して提出するものだからです。
退職後のマイナンバー提出、拒否した場合のケース
退職後にマイナンバーの提出を拒否した場合、いくつかの影響が考えられます。
しかし、多くの場合は、それほど大きな問題にはなりません。
1. 税金の手続きへの影響
退職後に、会社があなたに代わって「源泉徴収票」を作成し、税務署に提出する必要があります。
この源泉徴収票には、あなたのマイナンバーを記載する必要があります。
もし、あなたがマイナンバーを提出しない場合、会社はあなたのマイナンバーを記載せずに源泉徴収票を作成することになります。
この場合、税務署からの照会などにより、会社に手間がかかる可能性があります。
しかし、あなた自身が直接的な不利益を被ることは、通常はありません。
2. 雇用保険の手続きへの影響
退職後に、あなたが失業保険(基本手当)の受給を希望する場合、ハローワークで手続きを行う必要があります。
この手続きには、あなたのマイナンバーが必要となります。
もし、あなたがマイナンバーを提出しない場合、手続きに時間がかかったり、一部の手続きが遅れる可能性があります。
しかし、最終的には、マイナンバーがなくても手続きは可能です。
3. その他の手続きへの影響
退職後に、会社から何らかの書類(例:退職証明書など)の発行を求められる場合、マイナンバーの提出を求められる可能性があります。
しかし、これらの手続きにおいても、マイナンバーの提出は必須ではありません。
もし、あなたがマイナンバーの提出を拒否した場合、会社との間で、やり取りが発生する可能性があります。
関係する法律や制度
マイナンバー制度に関する主な法律は、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(マイナンバー法)です。
この法律は、マイナンバーの利用範囲や、情報保護に関するルールなどを定めています。
退職後のマイナンバー提出については、マイナンバー法の中で、提出義務や罰則などが明確に定められているわけではありません。
しかし、個人情報保護の観点から、マイナンバーの取り扱いには、細心の注意が払われています。
誤解されがちなポイント
多くの人が誤解しがちな点として、マイナンバーを提出しないと「罰金」や「不利益」を被るというものがあります。
しかし、退職後にマイナンバーを提出しないこと自体で、直接的に罰金が科せられたり、大きな不利益を被ることは、通常ありません。
ただし、税務署やハローワークの手続きが遅れるなど、間接的な影響はありえます。
実務的なアドバイス
退職した会社からマイナンバーの提出を求められた場合、まずは落ち着いて、なぜ提出を求められているのかを確認しましょう。
税金や社会保険の手続きのためであれば、提出を拒否しても、大きな問題になる可能性は低いと考えられます。
もし、提出を拒否したい場合は、会社にその旨を伝えて、代替の手続き方法を確認しましょう。
例えば、税務署への手続きについては、マイナンバーがなくても、氏名や住所、生年月日などで対応できる場合があります。
会社によっては、マイナンバーの提出を強く求めてくる場合があります。
その場合は、なぜ提出が必要なのか、具体的に説明を求めてみましょう。
もし、説明に納得できない場合は、弁護士などの専門家に相談することも検討しましょう。
専門家に相談すべき場合
以下のような場合は、弁護士や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
- 会社から、マイナンバーの提出を強く迫られ、不安を感じている場合
- マイナンバーの提出を拒否したことによって、会社との間でトラブルが発生した場合
- マイナンバーに関する、個人情報の漏洩や不正利用の疑いがある場合
専門家は、あなたの状況に合わせて、適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。
まとめ
退職後のマイナンバー提出は、原則として拒否できます。
提出を拒否した場合でも、税金や社会保険の手続きに、多少の影響が出る可能性がありますが、大きな問題になることは少ないでしょう。
ただし、会社との間で、トラブルが発生する可能性もありますので、冷静に対応することが大切です。
もし、不安を感じたり、トラブルに発展しそうな場合は、専門家に相談することをおすすめします。

