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連帯保証人の時効援用:15年前の住宅ローン、今、時効は成立する?
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連帯保証人である叔母は、時効の援用が現在できるのかどうか、また、時効援用ができない時期に書類を送ってしまった場合どうなるのか不安に思っています。
まず、連帯保証(solidary guarantee)とは、債務者(このケースでは元夫)と共に、保証人が債務の返済責任を負うことを意味します。債務者が債務を履行しない場合、債権者(銀行)は保証人に対して直接請求できます。
次に、時効(prescription)とは、一定期間権利を行使しなかった場合、その権利を失効する制度です。民法では、債権の消滅時効は原則として5年です(民法167条)。しかし、この時効は、債権者から債務者に対して請求があったり、支払いの督促があったりすると中断します。中断後、再び5年間経過しないと時効は完成しません。
今回のケースでは、連帯保証契約に基づく債権の時効が問題となります。
叔母さんは、元夫の債務について連帯保証人でした。元夫が亡くなってから7年経過しており、その間に銀行から請求がなかったとすれば、時効は完成している可能性が高いです。時効の援用は、時効が完成したことを主張することです。時効が完成していれば、銀行は叔母さんに債務の返済を請求できなくなります。
そのため、現段階で時効の援用は可能です。
関係する法律は、主に民法です。特に、消滅時効に関する規定(民法167条)が重要になります。また、連帯保証契約の内容も重要です。
時効は、単に時間が経過すれば成立するものではありません。債権者からの請求や督促がない期間が5年(場合によっては10年)継続することが必要です。また、時効の援用は、時効が完成した後に、債権者に対して時効の成立を主張することであり、時効が完成する前に援用しても効果はありません。
時効援用は、内容証明郵便(certified mail)で銀行に送付するのが一般的です。内容証明郵便は、送付内容が確実に相手に届いたことを証明する制度です。時効援用の書面には、債権の内容、時効の完成を主張する旨、そして、証拠となる書類(例えば、過去の督促状のコピーなど)を添付することが望ましいです。
時効援用は、法律的な知識が必要な手続きです。少しでも不安がある場合、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。専門家は、時効が成立しているかどうかの判断、適切な書類の作成、手続きの方法などをアドバイスしてくれます。
* 連帯保証人は、債務者と共に債務の返済責任を負います。
* 債権の消滅時効は原則5年ですが、請求や督促で中断します。
* 元夫の死亡から7年経過し、請求がなければ時効は成立している可能性が高いです。
* 時効援用は、時効が完成した後に、内容証明郵便などで銀行に送付します。
* 不安な場合は、弁護士や司法書士に相談しましょう。
今回のケースでは、時効が完成している可能性が高いですが、状況によっては異なる可能性もあります。正確な判断は、専門家にご相談ください。 時効援用は、法律的な手続きであり、誤った手続きを行うとかえって不利になる可能性がありますので、慎重に進めることが重要です。
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