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遺産分割協議がまとまらない!相続財産を自由に使えるのはいつ?裁判と相続許可の関係を徹底解説

【背景】
* 亡くなった両親の遺産分割で、相続人である私と兄弟で揉めています。
* 遺言書はありません。
* 遺産は貯金2000万円(証券)、不動産6000万円(建物3つ、土地4つ)です。
* 兄弟は私に不動産1300万円相当のみを渡すと言っています。
* 私は不動産1300万円+現金1000万円で交渉していますが、兄弟は拒否しています。
* 裁判も検討していると伝えたところ、「相続許可を出さなければ、遺産が貰えない」と言われました。

【悩み】
兄弟の言う通り、相続許可を出さなければ遺産を受け取れないのでしょうか? 裁判になった場合、どのような判決になるのか、また、相続許可とは一体何なのかを知りたいです。

相続許可は、遺産分割協議が成立していない場合、裁判所の許可を得て初めて遺産を自由に使えるようになります。

相続と遺産分割協議の基礎知識

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に承継されることです。 遺言書がない場合(遺言無効の場合も含む)、民法によって相続人の順位と相続分が定められています。 質問者さんのケースでは、相続人が2名であれば、通常はそれぞれが遺産の2分の1を相続することになります。 遺産分割協議とは、相続人同士で遺産の分け方を話し合って決める手続きです。 話し合いがまとまれば、協議書を作成し、その内容に従って遺産を分割します。

今回のケースへの直接的な回答

兄弟の主張は、部分的に正しいです。 遺産分割協議が成立せず、相続人が複数いる場合、相続財産を自由に処分するには、家庭裁判所から「相続の開始の登記」と「相続財産の換価(売却など)と分配に関する許可」を得る必要があります。これを「相続許可」と呼ぶこともあります。 しかし、「相続許可を出さなければ、二人とも遺産が貰えない」というのは、正確ではありません。 裁判で遺産分割の割合が確定すれば、兄弟が相続許可を出さなくても、質問者さんは自分の相続分を請求することができます。

相続財産の管理と相続許可

相続開始後、相続財産は相続人全員の共有となります(共有持分)。相続人が複数いる場合、相続財産の管理や処分には、全員の同意が必要です。 しかし、協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に相続財産の管理や処分について許可を求めることができます。これが相続許可手続きです。 相続許可を得れば、裁判所の許可に基づいて、遺産の換価や分配を行うことができます。 兄弟が相続許可を出さないとしても、裁判所の判断に従って、質問者さんは自分の相続分を受け取ることが可能です。

誤解されがちなポイントの整理

「相続許可を出さなければ、遺産が貰えない」という発言は、相続許可手続きの必要性を強調した表現ではありますが、実際には裁判を通じて権利を主張できます。 兄弟は、相続許可手続きの煩雑さを利用して、質問者さんを不利にしようとしている可能性があります。 相続許可は、遺産分割協議がまとまらない場合の手段の一つであり、必ずしも必須ではありません。

実務的なアドバイスと具体例の紹介

まず、弁護士に相談し、遺産分割協議の進め方や、裁判になった場合の勝訴確率などを確認しましょう。 弁護士は、相続財産の評価や、適切な分割方法などをアドバイスしてくれます。 また、兄弟との交渉においても、弁護士を代理人として立てることで、より有利に進めることができます。 裁判になった場合、裁判所は公平な立場で遺産分割の割合を決定します。 質問者さんの主張が正当であれば、裁判で有利な判決を得られる可能性が高いです。

専門家に相談すべき場合とその理由

遺産分割は複雑な手続きであり、法律の専門知識が不可欠です。 特に、兄弟との間で意見が対立している場合は、弁護士などの専門家に相談することが重要です。 専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、交渉や裁判をサポートしてくれます。 高額な遺産が絡む場合、専門家の助けを借りることで、トラブルを回避し、自分の権利を守ることができます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

兄弟の「相続許可を出さなければ遺産が貰えない」という発言は、正確ではありません。 遺産分割協議がまとまらない場合は、裁判で解決できます。 裁判で遺産分割割合が確定すれば、兄弟の意思に関係なく、質問者さんは自分の相続分を受け取ることができます。 高額な遺産分割においては、弁護士などの専門家に相談し、適切な手続きを進めることが重要です。 自分の権利を守るためにも、早急に専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

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