遺産分割協議書に記載された「建物」「土地」の意味とマンション相続のポイント

はじめまして。知恵袋に初めて投稿します。親から届いた遺産分割協議書に記載されている内容について質問です。

共同相続人である〇〇は、次の不動産を相続すると書かれており、その後に(1)建物 1 一棟の建物の表示 2 占有部分の建物の表示 (2)土地 1 土地の表示とあります。

この人の持ち物は、1棟の建物の表示に記載されている場所全てを所有しているということでしょうか？占有部分はこの人が住んでいる場所なので、この人の持ち物だということはわかるのですが、マンションのようです。

初めてのことで、言葉の意味も全く分かりません。教えてください。よろしくお願いします。

マンション全体と居住部分の両方を相続する可能性が高いです。協議書全文を確認しましょう。

マンション相続における遺産分割協議書の解釈

#### マンション相続の基礎知識

遺産分割協議書は、相続人が亡くなった方の遺産をどのように分けるかを決めるための合意書です。マンションを相続する場合、建物と土地は別々に所有権が設定されているのが一般的です（区分所有）。建物は、マンション全体を構成する各戸の集合体であり、各戸は「区分所有」という形で個別に所有されます。一方、土地はマンション全体を支える敷地であり、各戸の所有者はこの土地の「共有持分」を所有します。

#### 今回のケースへの直接的な回答

質問者様の記述からは、共同相続人〇〇さんがマンションの「一棟の建物の表示」と「占有部分の建物の表示」を相続すると記載されているようです。「一棟の建物の表示」は、マンション全体の建物を指す可能性が高いです。一方「占有部分の建物の表示」は、〇〇さんが実際に居住しているマンションの一室を指します。

つまり、〇〇さんはマンション全体（建物の区分所有権全体）と、その中の自分の居住部分（専有部分）の両方を相続する可能性が高いということです。ただし、これは遺産分割協議書の記載内容の一部からの推測です。

#### 関係する法律や制度

このケースでは、民法（特に相続に関する規定）と区分所有法が関係します。民法は相続の基礎となる法律であり、区分所有法はマンションなどの区分所有に関するルールを定めています。

#### 誤解されがちなポイントの整理

遺産分割協議書は、専門用語が多く、理解しにくい場合があります。「一棟の建物」と「占有部分」の違いを正しく理解することが重要です。「一棟の建物」はマンション全体を指す場合と、特定の区画を指す場合があり、文脈によって解釈が異なります。

#### 実務的なアドバイスや具体例の紹介

遺産分割協議書には、マンションの住所、専有面積、共有持分などが具体的に記載されているはずです。協議書全文を確認し、各項目の内容を丁寧に確認しましょう。不明な点があれば、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。

例えば、協議書に「〇〇は、マンション（住所）の建物全体及びその中の専有部分〇〇号室を相続する」と明記されていれば、マンション全体と居住部分の両方を相続するという意味です。しかし、「〇〇は、マンション（住所）〇〇号室を相続する」とだけ書かれていれば、居住部分のみを相続する可能性があります。

#### 専門家に相談すべき場合とその理由

遺産分割協議書の内容が複雑であったり、不明な点が多い場合は、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。専門家は、協議書の内容を正確に解釈し、相続手続きにおけるリスクを回避する上で大きな助けとなります。特に、相続に係る不動産の価値が大きい場合や、相続人間で争いが生じる可能性がある場合は、専門家のアドバイスが不可欠です。

#### まとめ（今回の重要ポイントのおさらい）

遺産分割協議書は、専門用語が多く、理解が難しい場合があります。マンションの相続では、「一棟の建物」と「占有部分」の違いを理解することが重要です。協議書全文を丁寧に確認し、不明な点は専門家に相談しましょう。相続は複雑な手続きであり、専門家のサポートを受けることで、スムーズな手続きを進めることができます。