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遺産分割方法と相続分の指定:相続手続きにおける決定的な違いと、その理由を徹底解説

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遺産分割方法の指定と相続分の指定では、何がどのように違うのでしょうか?なぜ、後の協議や登記手続きに違いが生じるのか、その理由を知りたいです。具体的に、それぞれの方法でどのような手続きが必要になるのか、また、それぞれのメリット・デメリットについても知りたいです。
相続が発生すると、被相続人(亡くなった人)の財産(遺産)は、相続人(法律上の相続権を持つ人)に相続されます。しかし、遺産が複数の相続人に渡る場合、どのように分割するかが問題になります。この分割方法を決めるのが「遺産分割」です。遺産分割には、大きく分けて「遺産分割協議」と「遺言」による方法があります。
遺産分割協議とは、相続人全員が話し合って遺産の分割方法を決めることです。遺言とは、被相続人が生前に自分の意思で遺産の分割方法を定めておくものです。今回の質問は、遺言書に「遺産分割協議によって決定する」と記載されているケースに関するものです。
遺言書で「遺産分割方法を指定する」とは、例えば「不動産は競売で分割する」「不動産は相続人Aが取得する代わりに、相続人Bに現金で〇〇円支払う」といった、具体的な分割方法を定めることを意味します。一方、「相続分の指定」とは、各相続人が相続する遺産の割合(例えば、長男50%、次男30%、長女20%)を定めることを意味します。
重要な違いは、後者の協議の柔軟性です。相続分の指定の場合、遺言で定められた割合をベースに、相続人同士で協議を行い、最終的な分割方法を決定することができます。例えば、遺言で「長男50%、次男30%、長女20%」と指定されていても、協議の結果、「長男40%、次男40%、長女20%」に変更することも可能です。
しかし、遺産分割方法の指定の場合、遺言で定められた分割方法に従う必要があります。協議で分割方法を変更することは、原則としてできません。
これらの違いは、民法(特に相続に関する規定)に基づいています。民法は、遺産分割協議の自由度を認めつつ、遺言の内容を尊重する方向で規定されています。
遺産分割方法の指定があっても、必ずしも協議が不要というわけではありません。例えば、不動産の競売による分割を指定した場合でも、競売手続きを進めるための協議は必要になります。また、相続分の指定の場合でも、相続人全員が合意に至らない場合は、家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てる必要があります(民法900条)。
例えば、不動産を相続する場合、遺産分割方法の指定では、不動産の評価額を算出し、その金額を元に競売を行うか、特定の相続人が取得する代わりに他の相続人に代償金を支払うといった方法が考えられます。相続分の指定では、不動産の評価額を算出し、その割合に応じて各相続人の相続分を決定し、その後、不動産の分割方法を協議で決定します。
相続手続きは複雑で、法律的な知識が必要となる場合が多いです。相続人同士で意見が対立したり、高額な財産を相続する場合、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。特に、遺産分割方法の指定や相続分の指定に関する遺言書の内容が不明瞭な場合、専門家の助言は不可欠です。
遺産分割方法の指定と相続分の指定は、後の遺産分割協議の自由度と登記手続きに大きな違いがあります。相続分の指定では、協議で相続割合を変更できますが、遺産分割方法の指定では、原則として変更できません。これらの違いを理解し、適切な手続きを進めることが重要です。複雑な場合は、専門家に相談することをお勧めします。
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