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遺産相続の土地評価はどうなる? 遺留分減殺請求時の更地・建付地評価を解説

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・土地の時価は1億2千万円で一致しているが、弟は建付地価格(建物が建っている土地の評価額)で評価すべきと主張し、時価の2割引の9600万円と主張。
・知人の遺留分は2千万円だが、弟の主張では1600万円になる。
・知人は法定果実(相続財産の利用によって得られる利益)の請求も検討。
・土地評価を更地(建物がない土地の評価額)と建付地のどちらで行うべきか知りたい。
・知人は、弟との交渉のため、正確な遺留分額を知りたいと考えている。
相続における土地評価は、遺産分割や遺留分(法定相続人が最低限受け取れる財産の割合)の計算において非常に重要な要素です。土地の評価方法には、大きく分けて「更地評価」と「建付地評価」の2種類があります。
更地とは、建物が建っていない、または利用できる状態にない土地のことです。更地評価は、その土地が持つ潜在的な価値、つまり、自由に建物を建てられる状態としての価値を評価します。一般的に、更地評価は、その土地が最大限に活用できる状態を前提として行われます。
一方、建付地とは、建物が建っている土地のことです。建付地評価は、その土地に建物が存在することによって、土地の利用が制限されるなどの影響を考慮して行われます。建物の存在により、土地の利用価値が一部制限されるため、更地評価よりも低い評価となるのが一般的です。
建付地評価は、固定資産税を計算する際にも用いられ、その土地が持つ実際の利用状況を反映した評価となります。
ポイント
今回のケースでは、相続財産に含まれる土地のうち、3箇所が賃貸物件(貸家とアパート)の敷地です。これらの土地は、建物が実際に利用されているため、原則として建付地評価となる可能性が高いと考えられます。建付地評価の場合、更地評価よりも評価額が低くなるため、遺留分の計算にも影響が出てきます。
ただし、建付地評価になるかどうかは、個別の状況によって判断が異なります。例えば、建物が老朽化しており、すぐに建て替えが必要な状態である場合などは、更地に近い評価になることもあります。また、相続税評価においては、建物の種類や構造、築年数なども考慮されます。
今回のケースでは、弟が建付地価格を主張していることからも、建付地評価となる可能性が高いと考えられます。
注意点
土地の評価方法は、相続税評価や固定資産税評価など、目的によって異なる場合があります。今回のケースでは、遺留分の計算が目的であるため、相続税評価における土地評価が参考になります。
今回のケースで重要となるのは、遺留分減殺請求です。遺留分減殺請求とは、遺言によって自分の遺留分を侵害された相続人が、侵害した相手に対して、遺留分を取り戻すために行う請求のことです。
遺留分は、法定相続人に認められた最低限の相続財産の割合です。今回のケースでは、知人と姉は、末っ子である弟に全財産が遺贈されたため、遺留分を侵害されたことになります。そのため、知人と姉は、弟に対して遺留分減殺請求を行うことができます。
遺留分減殺請求を行う場合、遺留分の計算の基礎となる財産の評価が重要になります。土地の評価は、遺留分の計算に大きな影響を与えるため、更地評価と建付地評価のどちらが適用されるかによって、遺留分の額が大きく変わることがあります。
遺留分減殺請求については、民法に規定されており、請求できる期間や方法などが定められています。また、遺留分減殺請求を行う際には、専門家である弁護士に相談することが重要です。
関連情報
民法では、遺留分について、以下のとおり定めています。
土地評価について、誤解されがちなポイントを整理します。
・土地の利用状況:土地評価は、その土地がどのように利用されているかによって大きく変わります。更地であれば更地評価、建物が建っていれば建付地評価となるのが基本です。
・建物の種類と状態:建物の種類(住宅、店舗、アパートなど)や築年数、構造なども、建付地評価に影響を与えます。老朽化した建物の場合、更地に近い評価になることもあります。
・固定資産評価額との関係:固定資産税の評価額は、土地の評価額の目安となりますが、必ずしも一致するわけではありません。遺留分の計算においては、相続税評価額を参考にすることが一般的です。
・専門家の判断:土地評価は、専門的な知識が必要となるため、不動産鑑定士や税理士などの専門家の判断が重要です。特に、遺留分減殺請求を行う場合は、専門家の意見を聞きながら進めることが大切です。
誤解しやすい点
今回のケースにおいて、遺留分減殺請求を行う場合の手順を具体的に説明します。
1. 専門家への相談:まずは、弁護士や税理士などの専門家に相談し、遺留分減殺請求の見込みや、土地の評価方法についてアドバイスを受けます。専門家は、個別の状況に応じて、適切なアドバイスをしてくれます。
2. 財産の調査と評価:相続財産の内容を把握し、土地の評価を行います。土地の評価は、不動産鑑定士に依頼することもできます。土地の評価額によって、遺留分の額が大きく変わるため、正確な評価が重要です。
3. 内容証明郵便の送付:弟に対して、遺留分減殺請求を行う旨を内容証明郵便で通知します。内容証明郵便は、誰が、いつ、どのような内容の文書を送ったかを証明するもので、後々のトラブルを防ぐために有効です。
4. 交渉:弟と、遺留分の額について交渉を行います。交渉がまとまらない場合は、調停や裁判へと進むことになります。
5. 調停・裁判:交渉がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺留分減殺調停を申し立てます。調停でも解決しない場合は、裁判へと進むことになります。
今回のケースでは、弟との間で土地評価について意見の相違があるため、専門家の意見を聞きながら、交渉を進めることが重要です。また、法定果実の請求についても、専門家と相談しながら、検討していく必要があります。
具体例
土地の評価額が1億円の場合、遺留分の額は、相続人の構成や相続財産の状況によって異なります。弁護士に相談し、適切な遺留分額を算定してもらいましょう。
今回のケースでは、以下の理由から、専門家への相談が不可欠です。
・土地評価の専門知識:土地評価は専門的な知識が必要であり、個別の状況によって評価方法が異なります。専門家である不動産鑑定士や税理士は、正確な土地評価を行い、遺留分の計算を支援してくれます。
・遺留分減殺請求の手続き:遺留分減殺請求は、専門的な手続きが必要となります。弁護士は、内容証明郵便の作成や、交渉、調停、裁判など、一連の手続きをサポートしてくれます。
・相続トラブルの解決:相続トラブルは、感情的な対立を伴うことが多く、当事者だけで解決することは難しい場合があります。専門家は、中立的な立場から、円満な解決を支援してくれます。
・法定果実の請求:法定果実の請求は、専門的な知識が必要となります。弁護士は、法定果実の請求の可否や、請求額について、適切なアドバイスをしてくれます。
今回のケースでは、土地評価に関する意見の相違や、遺留分減殺請求、法定果実の請求など、複雑な問題が絡み合っています。専門家に相談することで、これらの問題を適切に解決し、円満な相続を実現することができます。早期に専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。
専門家への相談を推奨
今回のケースでは、遺産相続における土地評価と遺留分減殺請求が重要なテーマでした。以下に、今回の重要ポイントをまとめます。
・土地評価の種類:土地評価には、更地評価と建付地評価があり、建付地評価は更地評価よりも評価額が低くなる傾向があります。
・建付地評価の可能性:今回のケースでは、賃貸物件の敷地があるため、建付地評価となる可能性が高いと考えられます。
・遺留分減殺請求:遺留分減殺請求は、遺言によって自分の遺留分を侵害された相続人が、侵害した相手に対して、遺留分を取り戻すために行う請求です。
・専門家への相談:土地評価や遺留分減殺請求は専門的な知識が必要であり、専門家への相談が不可欠です。
今回のケースでは、土地評価の方法によって遺留分の額が大きく変わる可能性があります。知人は、弟との交渉のために、正確な遺留分額を知る必要があります。専門家への相談を通じて、適切な土地評価を行い、遺留分減殺請求の手続きを進めることが重要です。
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