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遺産相続の疑問:葬儀費用や法事代を差し引くのは普通?対応方法を解説

質問の概要

【背景】

  • 4年前に父が亡くなり、母、兄、自分の3人で現金を相続しました。その際、葬儀代、仏壇購入代、お墓の費用を差し引いた残りの4分の1を兄から受け取りました。
  • 今回、母が亡くなり、兄から葬儀代や家の処分費用、三回忌までの法事代を差し引いたお金を譲ると言われました。
  • 自分は結婚しており、父、母、兄とは姓が異なります。

【悩み】

  • 父の相続時に葬儀代などに加え、仏壇やお墓の費用を差し引かれたこと、そして今回の母の相続で法事代も差し引かれることに、疑問を感じています。
  • このような相続の手順は一般的なのか、また、今後どのように対応すれば良いのかを知りたいです。

短い回答

相続財産から葬儀費用などを差し引くことは一般的ですが、その範囲や金額、手続きには注意が必要です。専門家への相談も検討しましょう。

回答と解説

テーマの基礎知識(定義や前提の説明)

相続とは、人が亡くなった際に、その人の財産(プラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含まれます)を、特定の人が引き継ぐことです。この「特定の人」を相続人と呼びます。相続人は、法律で定められた順位(配偶者、子、親、兄弟姉妹など)に従って決定されます。今回のケースでは、亡くなった父と母の相続について、それぞれ見ていくことになります。

相続が発生すると、まず故人の財産を確定し、そこから相続に関わる費用を差し引いた上で、相続人同士で財産を分けることになります。この「相続に関わる費用」には、葬儀費用や、故人の債務(借金など)などが含まれます。

相続財産を分ける方法には、主に以下の3つがあります。

  • 遺言(いごん):故人が遺言書で財産の分け方を指定している場合、原則として遺言の内容に従います。
  • 遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ):相続人全員で話し合い、財産の分け方を決定します。
  • 法定相続(ほうていそうぞく):遺言がない場合や、遺産分割協議がまとまらない場合は、法律で定められた割合(法定相続分)で財産を分けることになります。

今回のケースへの直接的な回答

今回のケースでは、父の相続時に葬儀費用、仏壇購入代、お墓の費用を差し引いた上で相続が行われ、母の相続でも同様に葬儀費用や法事代を差し引くという話が出ています。これは、相続の手続きとしては、必ずしも間違っているわけではありません。

ただし、これらの費用が、どこまで相続財産から差し引けるのか、その範囲には注意が必要です。また、差し引く金額が妥当であるかどうかも、確認する必要があります。

父の相続の際に、葬儀費用や墓石代を差し引いて相続したこと自体は、一般的な手続きの流れに沿っています。ただし、その金額が妥当であったか、他の相続人との間で合意があったかなどが、後々の問題にならないように重要です。

母の相続で、葬儀費用や法事代を差し引くことについても、同様に、その範囲と金額が適切であるか、そして、相続人であるあなたと兄の間で合意があるかどうかが重要になります。

関係する法律や制度がある場合は明記

相続に関する法律として、最も基本となるのは「民法」です。民法では、相続人の範囲、相続分、遺産分割の方法などが定められています。今回のケースで関係する主な条文は以下の通りです。

  • 民法882条(相続開始の原因):相続は、死亡によって開始する。
  • 民法896条(相続の効力):相続人は、相続開始の時から、被相続人(亡くなった人)の財産に関する一切の権利義務を承継する。
  • 民法900条(法定相続分):相続人が複数いる場合の相続分を定める。配偶者と子が相続人の場合は、配偶者が2分の1、子が2分の1。

また、相続税に関する「相続税法」も関係しますが、今回のケースでは、相続税の課税対象となるかどうかは、相続財産の総額によって異なります。

相続放棄について

相続には、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産(借金など)も含まれます。もし、借金の方が多い場合は、「相続放棄」という手続きも可能です。相続放棄をすると、初めから相続人ではなかったことになります。

誤解されがちなポイントの整理

相続について、多くの人が誤解しがちなポイントをいくつか整理します。

  • 葬儀費用はすべて相続財産から差し引けるわけではない:葬儀費用として認められる範囲は、社会通念上妥当な範囲です。高額すぎる葬儀費用や、個人的な贈り物などは、認められない可能性があります。
  • 法事費用も全額差し引けるわけではない:法事費用も、故人の供養のために必要な範囲で認められます。回数や金額が、社会通念上妥当である必要があります。
  • 相続財産から差し引く費用は、相続人全員の合意が必要:相続財産から費用を差し引く場合、原則として相続人全員の合意が必要です。もし、合意が得られない場合は、家庭裁判所での調停や審判が必要になることもあります。
  • 遺産分割協議は必ずしも書面である必要はない:口頭でも有効ですが、後々のトラブルを避けるためには、書面で合意内容を記録しておくことが重要です。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

今回のケースで、今後どのように対応すれば良いか、具体的なアドバイスをします。

  1. 相続財産の確認:まず、父と母の相続財産を正確に把握しましょう。預貯金、不動産、有価証券など、プラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も全て洗い出します。
  2. 費用の内訳確認:葬儀費用、仏壇購入代、お墓の費用、法事代など、差し引かれた費用の内訳を確認しましょう。領収書などを確認し、何にいくら使われたのかを明確にします。
  3. 兄との話し合い:兄と、相続財産から差し引く費用について、話し合いましょう。費用の内訳や金額について、疑問点があれば遠慮なく質問し、納得できるまで説明を求めましょう。
  4. 合意形成:話し合いの結果、合意が得られた場合は、遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名・捺印します。合意が得られない場合は、弁護士などの専門家に相談しましょう。
  5. 専門家への相談:相続に関する知識や経験が少ない場合は、弁護士や税理士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、あなたの状況に合わせて、適切なアドバイスやサポートをしてくれます。

具体例:

例えば、父の相続の際に、葬儀費用として300万円が差し引かれたとします。この内訳が、葬儀社への支払い200万円、香典返し50万円、親族への食事代50万円だったとします。この場合、香典返しや食事代が、妥当な金額であったか、他の相続人と合意があったかなどを確認する必要があります。もし、高額な香典返しや食事代が含まれており、合意も得られていない場合は、その部分について、兄に説明を求めたり、減額を交渉したりすることが考えられます。

専門家に相談すべき場合とその理由

以下のような場合は、弁護士や税理士などの専門家に相談することをお勧めします。

  • 相続人同士で話し合いがまとまらない場合:感情的な対立があり、冷静な話し合いができない場合は、第三者である専門家に間に入ってもらうことで、円満な解決に繋がる可能性があります。
  • 相続財産が高額な場合:相続税が発生する可能性がある場合は、税理士に相談し、節税対策を検討しましょう。
  • 相続に関する複雑な問題がある場合:遺言書の解釈、相続人の特定、海外財産の相続など、専門的な知識が必要な場合は、弁護士に相談しましょう。
  • 相続手続きが煩雑で、自分だけでは対応できない場合:相続手続きには、様々な書類の作成や、役所への手続きなど、手間のかかる作業が多くあります。専門家に依頼することで、これらの手続きをスムーズに進めることができます。

専門家は、あなたの状況に合わせて、最適な解決策を提案し、あなたの権利を守るためにサポートしてくれます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

今回の遺産相続に関する問題で、重要なポイントをまとめます。

  • 葬儀費用や法事費用を相続財産から差し引くことは、必ずしも間違っているわけではありませんが、その範囲と金額には注意が必要です。
  • 相続財産から差し引く費用は、原則として相続人全員の合意が必要です。
  • 相続に関する知識や経験が少ない場合は、弁護士や税理士などの専門家に相談しましょう。
  • 今回のケースでは、まず、相続財産と費用の内訳を確認し、兄と話し合い、合意形成を目指しましょう。

相続は、人生において誰もが直面する可能性がある問題です。正しい知識と適切な対応をすることで、トラブルを回避し、円満な相続を実現することができます。

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