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金融公庫の抵当権について。倒れた父の借金、抵当物件を手放せばチャラになる?

【背景】
・自営業の父親が脳卒中で倒れ、金融機関からの多額の借金が発覚。
・銀行や関連会社からの借金は解決の目処が立ったが、金融公庫からの3,000万円の借金が返済困難。
・自己破産も検討している。
・金融公庫からの借入には抵当権(ていとうけん)が設定されている。

【悩み】
・抵当権について詳しく知りたい。
・抵当物件を手放せば、金融公庫からの借金はなくなるのか知りたい。

抵当物件を売却しても、借金が全額なくなるわけではありません。自己破産も検討しましょう。

抵当権とは? 基礎知識を分かりやすく解説

金融機関からお金を借りる際、返済が滞った場合に備えて、担保(たんぽ)を設定することがあります。
抵当権とは、この担保の一種で、万が一、お金を借りた人が返済できなくなった場合に、金融機関が担保となっているもの(不動産など)を売却して、その代金から優先的に貸したお金を回収できる権利のことです。

例えば、家を建てるために銀行からお金を借り、その家に抵当権を設定した場合、返済が滞ると、銀行は裁判所の手続きを経て家を競売(けいばい)にかけ、その売却代金から貸付金を回収できます。
抵当権は、金融機関にとって、貸し倒れのリスクを減らすための重要な手段なのです。

抵当権が設定される対象は、主に不動産(土地や建物)ですが、場合によっては動産(自動車など)や債権(売掛金など)が対象となることもあります。
今回のケースでは、金融公庫からの借入に対して、何らかの不動産に抵当権が設定されていると考えられます。

今回のケースへの直接的な回答

ご質問の「抵当物件を手放せば、借金はチャラになるのか?」という点についてですが、残念ながら、そう単純ではありません。
抵当物件を売却した場合、その売却代金は、まず抵当権を設定した金融機関への返済に充てられます。
もし売却代金が借金の額よりも多ければ、余ったお金は借主(この場合はお父様)に戻ってきます。

しかし、多くの場合、売却代金だけでは借金を完済できないことが多いです。
売却代金で借金を一部返済しても、残りの借金は残ってしまうのです。
今回のケースでは、3,000万円の借金があり、抵当物件を売却しても、その売却価格が3,000万円に満たない可能性が高いでしょう。

したがって、抵当物件を手放すだけでは、借金が全てなくなるわけではないということを理解しておく必要があります。

関係する法律や制度について

今回のケースで関係してくる主な法律は、民法と破産法です。
民法は、抵当権などの担保に関する基本的なルールを定めています。
破産法は、借金が返済できなくなった場合に、債務者(借金をした人)が裁判所に自己破産を申し立てるための手続きを定めています。

自己破産とは、裁判所が、借金が返済不能であると認めた場合に、原則としてすべての借金の支払いを免除する手続きです(免責)。
ただし、自己破産をすると、一定期間、職業や資格に制限がかかったり、信用情報に記録されたりするなどのデメリットもあります。

自己破産の手続きには、裁判所への申立て、債権者(お金を貸した人)への通知、財産の調査、免責許可の決定など、様々なステップがあります。
専門家である弁護士に相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。

誤解されがちなポイントの整理

抵当権に関する誤解として多いのは、「抵当物件を売却すれば、借金は必ずなくなる」というものです。
実際には、売却代金が借金の額を上回らない限り、借金は残ってしまいます。

また、「自己破産をすれば、すべての借金がなくなる」というのも、正確ではありません。
自己破産には、免責されない債権(税金など)や、破産手続き中に不正行為があった場合など、免責が認められないケースがあります。

さらに、「抵当権が設定されている物件は、自己破産しても残せる」という誤解もありますが、これもケースバイケースです。
抵当権が設定されている物件は、通常、自己破産の手続きの中で処分されることになります。
ただし、例外的に、担保権を実行されない場合や、他の人が買い取る場合など、残せる可能性もあります。

実務的なアドバイスと具体例の紹介

今回のケースでは、まず、金融公庫との間で、返済計画の見直しについて交渉を試みることが考えられます。
父親の病状や収入状況などを説明し、分割払いや返済期間の延長など、柔軟な対応を求めましょう。
場合によっては、利息の減免(げんめん)を交渉できる可能性もあります。

次に、抵当物件の売却を検討することも選択肢の一つです。
売却によって得られたお金を借金の返済に充て、残りの借金については、自己破産を検討するという流れになるかもしれません。
売却価格を少しでも高くするために、不動産会社に査定を依頼し、複数の会社に見積もりを依頼するなど、工夫することも重要です。

自己破産を選択する場合は、弁護士に相談し、手続きを進めることになります。
弁護士は、債権者との交渉、破産申立書の作成、裁判所とのやり取りなど、様々な手続きをサポートしてくれます。
自己破産の手続きを進めるにあたっては、財産の状況を正確に把握し、必要な書類を準備する必要があります。

具体例として、Aさんのケースを考えてみましょう。
Aさんは、自宅に抵当権が設定された状態で、金融機関から2,000万円の借金をしていました。
Aさんは、事業の失敗により返済が困難になり、自己破産を検討しました。
Aさんは、弁護士に相談し、自宅を売却した後、自己破産の手続きを行いました。
自宅の売却代金は1,500万円で、残りの500万円の借金は免責されました。
Aさんは、自己破産によって借金問題を解決することができました。

専門家に相談すべき場合とその理由

今回のケースでは、以下の専門家に相談することをおすすめします。

  • 弁護士:借金問題、自己破産の手続き、債権者との交渉など、法律に関する専門的なアドバイスを受けることができます。
    弁護士は、あなたの状況を詳しく聞き取り、最適な解決策を提案してくれます。
  • 税理士:税金に関する相談や、自己破産に伴う税金の問題についてアドバイスを受けることができます。
    自己破産をすると、税金が免除されない場合があるため、税理士への相談も重要です。
  • 不動産鑑定士:抵当物件の適正な価値を評価してもらうことで、売却価格の目安を知ることができます。
    不動産鑑定士の評価は、売却交渉や自己破産の手続きにおいても役立ちます。

専門家への相談は、無料相談を利用したり、複数の専門家に見積もりを依頼したりするなど、費用を抑える方法もあります。
一人で悩まず、専門家の力を借りて、問題解決に向けて進んでいきましょう。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

今回の質問の要点をまとめます。

  • 金融公庫からの借入に対する抵当権は、返済が滞った場合に、金融公庫が担保物件を売却して貸付金を回収できる権利です。
  • 抵当物件を売却しても、売却代金が借金の額に満たない場合、借金は残ります。
  • 借金が返済できない場合、自己破産を検討することになります。自己破産は、原則として、すべての借金の支払いを免除する手続きですが、デメリットもあります。
  • 自己破産の手続きは、弁護士に相談し、進めるのが一般的です。
  • まずは、金融公庫との間で返済計画の見直しを交渉し、並行して、抵当物件の売却も検討しましょう。
  • 専門家(弁護士、税理士、不動産鑑定士など)に相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。

今回のケースは、非常に複雑で、専門的な知識が必要となる問題です。
一人で抱え込まず、専門家のアドバイスを受けながら、解決に向けて進んでいくことが大切です。

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