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隣地境界壁の改築依頼!承諾書の意味と断り方、費用負担のルールを徹底解説

質問の概要

【背景】
* 私の家は持ち家です。
* 隣地との境界に、壁が築かれており、その壁は境界線上で半分ずつ所有している共有壁です(壁の中心線が境界線)。
* 隣家が更地になり、新しい隣人が新築を建てました。
* 新築工事前に、不動産屋から境界壁に関する承諾書(壁の高さが基準に満たない場合に、取り壊しを承諾する内容)を渡され、捺印しました。
* 最近、隣人から古い境界壁を取り壊し、駐車場として使えるように改築したいという提案があり、費用は折半でとのことでした。
* しかし、現状の壁に不都合はなく、改築費用も負担できません。

【悩み】
隣人の境界壁改築の依頼を断ることはできるのか、また、費用負担についてどうすれば良いのか悩んでいます。

隣人の改築依頼は、状況によっては断れます。費用負担も必ずしも折半とは限りません。

テーマの基礎知識:境界壁と隣地関係

隣接する土地の境界に設置された壁は、多くの場合、両隣が共有する「共有物」(民法247条)となります。質問者さんのケースも、壁の中心線が境界線であることから、壁自体を共有していると考えられます。共有物の管理や修繕については、共有者間で協議し合意する必要があります。一方的に改築することはできません。

今回のケースへの直接的な回答:断ることは可能か?

はい、隣人の改築依頼を断ることは可能です。承諾書に署名捺印したからといって、将来にわたって境界壁の改築に同意しなければならないというわけではありません。承諾書は、新築工事における壁の高さを巡る問題への対応であり、壁の改築そのものへの承諾とは解釈できません。

関係する法律や制度:民法と境界確定

このケースでは、民法(特に共有に関する規定)が関係します。共有者は、共有物の管理について協議し、合意しなければなりません。合意ができない場合は、裁判所に解決を委ねることになります(民法250条)。また、境界が不明確な場合は、測量士による境界確定が必要となることもあります。

誤解されがちなポイント:承諾書の解釈

承諾書は、新築工事における特定の状況(壁の高さが基準に満たない場合)に対応するためのものです。これは、将来的な壁の改築や撤去に対する無条件の承諾とは解釈できません。

実務的なアドバイスと具体例:隣人との交渉

隣人との話し合いが重要です。現状の壁に問題がないことを伝え、改築の必要性を改めて確認しましょう。費用負担についても、現状維持を希望する旨を明確に伝え、改築費用を負担しないことを主張するのが適切です。話し合いがまとまらない場合は、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

専門家に相談すべき場合とその理由

* 隣人との話し合いがまとまらない場合
* 境界線や所有権に不明な点がある場合
* 法律的な知識が不足し、適切な対応ができない場合
* 裁判沙汰になる可能性がある場合

まとめ:共有壁の改築は協議が不可欠

隣地境界の共有壁の改築は、両者の合意が不可欠です。承諾書は特定の状況に対するものであり、将来の改築への同意とは限りません。隣人との話し合いが重要で、合意に至らない場合は、専門家に相談しましょう。境界線や所有権に不明な点がある場合は、測量士に依頼して境界を確定することも検討しましょう。 費用負担についても、必ずしも折半とは限らず、状況に応じて交渉する必要があります。 冷静に状況を判断し、適切な対応を心がけてください。

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