• Q&A
  • 離婚と財産分与:パート主婦の母が相続した財産を守るには?

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

離婚と財産分与:パート主婦の母が相続した財産を守るには?

【背景】
* 私の両親が離婚することになりました。
* 母は6年前に祖父母から現金(1000万円前後と推測)と不動産(祖父母の住んでいた住宅と土地)を相続しました。
* 母はパート勤めで月7万円程度の収入しかありません。

【悩み】
離婚に伴い、母の相続した財産を父に半分渡さなければならないのか知りたいです。母の今後の生活のため、相続した財産は母のものとして残したいのですが、法律上可能でしょうか?父の財産は現金200~300万円と自宅と土地です。

離婚時の財産分与は、夫婦の共有財産を対象とします。相続財産は原則、対象外です。

回答と解説

テーマの基礎知識:財産分与と相続

離婚の際に問題となる「財産分与」と、今回のケースで重要な「相続」は、全く異なる制度です。

* **財産分与**: 婚姻中に夫婦で築いた財産(共有財産)を、離婚時に公平に分割する制度です。 預金、不動産、株式など、夫婦が共同で所有しているものや、どちらかの名義であっても婚姻中に取得した財産が対象となります。 「共有財産」は、夫婦が共同生活を送る中で得た経済的成果と捉えられます。

* **相続**: 亡くなった人の財産(遺産)が、法律で定められた相続人に引き継がれる制度です。 相続財産は、被相続人(亡くなった人)が単独で所有していた財産です。 今回のケースでは、祖父母の遺産を母が相続しており、これは夫婦の共有財産ではありません。

今回のケースへの直接的な回答

質問者のお母様が6年前に相続した現金と不動産は、ご両親の婚姻中に取得した財産ではありません。そのため、離婚時の財産分与の対象にはなりません。 原則として、お父様はそれらの財産を請求することはできません。

関係する法律や制度

* **民法第760条**: 離婚の際に、夫婦が婚姻中に取得した財産は、公平に分割されます。
* **民法第890条以下**: 相続に関する規定が定められています。相続財産は、被相続人の死亡によって相続人に移転します。

誤解されがちなポイントの整理

「婚姻中に相続した財産は、財産分与の対象になるのでは?」と誤解されるケースがあります。しかし、相続財産は、あくまでも被相続人の単独財産であり、夫婦の共有財産とは別物です。 婚姻中に相続したとしても、その財産は相続財産であり、財産分与の対象にはなりません。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

例えば、お母様が祖父母から相続した不動産を売却し、その売却代金を生活資金に充てることを検討することもできます。 ただし、売却には一定の手続きが必要となりますので、不動産会社や税理士などの専門家に相談することをお勧めします。

専門家に相談すべき場合とその理由

ご両親の離婚は、複雑な法的問題を含みます。 特に、財産分与や相続に関する手続きは専門知識が必要となるため、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。 専門家は、状況に応じた適切なアドバイスを行い、スムーズな手続きをサポートしてくれます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

* 離婚時の財産分与は、夫婦の共有財産が対象です。
* 相続財産は、原則として財産分与の対象にはなりません。
* 複雑な法的問題を扱う際は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することが重要です。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop