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離婚と財産分与:DVと長年の不平等な生活、母の権利はどうなる?

【背景】
* 26年前に再婚した義父(父)と母(義母)が離婚を検討しています。
* 父は長年、母に対してDV(ドメスティックバイオレンス)を行っていました。最近は言葉の暴力に変わっていますが、依然として続いています。
* 父は会社経営者(引退済み)で、母の給料で生活費を賄い、自身の給料はほとんど貯蓄していました。
* 母名義の財産はほとんどなく、父は財産をすべて管理しています。
* 母は家事・育児をすべて担ってきました。

【悩み】
離婚した場合、母はどのような財産分与を受けることができるのか? 母名義の財産がほとんどない場合、生活できるだけの財産を得られるのか? 母が自分で働いて得たお金はどうなるのか? DVの録音データは証拠として使えるのか? 養子縁組をしている子供たちの扱いはどうなるのか? 弁護士によって財産分与の比率は変わるのか? 不安です。

離婚協議、弁護士選任を検討し、財産分与は裁判で争う可能性も。

テーマの基礎知識:離婚と財産分与

離婚(婚姻関係の解消)をする場合、夫婦で築いた財産をどのように分けるかを決める必要があります。これを財産分与と言います。 民法では、夫婦が婚姻中に取得した財産は、原則として離婚時に2分の1ずつ分割する権利があると定めています(民法760条)。ただし、これはあくまでも「原則」であり、様々な事情によって割合が変わる場合があります。 例えば、今回のケースのように、長年一方的な経済的負担やDVがあった場合は、その事情を考慮して、より有利な条件で財産分与が行われる可能性があります。

今回のケースへの直接的な回答:母の権利と課題

母は、長年家事・育児を担い、経済的にも貢献してきたにも関わらず、ほとんど財産を所有していません。これは明らかに不公平な状態です。 DVの事実、長年の経済的貢献、そして父が財産を独占している状況などを考慮すると、裁判においては、母に有利な財産分与が認められる可能性が高いと言えます。 録音データは、DVの証拠として有効に活用できる可能性があります。

関係する法律や制度:民法、DV防止法

今回のケースでは、民法(特に760条の財産分与に関する規定)が最も重要な法律となります。 また、長年にわたるDVは、DV防止法の観点からも重要な要素となります。 DVの事実を明確に示すことで、裁判において有利な判決を得られる可能性を高めることができます。

誤解されがちなポイント:結婚前の財産と婚姻中の財産

結婚前にそれぞれが所有していた財産は、原則として財産分与の対象にはなりません。しかし、結婚後にその財産が増加した部分(例えば、不動産の値上がり分など)は、財産分与の対象となる可能性があります。 今回のケースでは、父が結婚前に所有していた財産は対象外ですが、結婚後に得た利益や、母の給料で増えた財産は分与の対象となる可能性があります。

実務的なアドバイスと具体例:証拠集めと弁護士への相談

母は、まず、自身の経済状況を把握し、可能な限り証拠を集めることが重要です。 具体的には、父の給与明細、母の給与明細、銀行口座の取引履歴、DVの録音データなどを集めてください。 これらの証拠は、裁判において非常に重要な役割を果たします。 また、弁護士に相談して、適切な法的アドバイスを受けることが重要です。 弁護士は、証拠の収集方法、財産分与の交渉、裁判手続きなどをサポートしてくれます。

専門家に相談すべき場合とその理由:複雑なケースへの対応

今回のケースは、DV、長年の経済的不平等、養子縁組など、複雑な要素が絡み合っています。 そのため、専門家(弁護士)に相談することが強く推奨されます。 弁護士は、法律的な知識と経験に基づいて、母にとって最善の解決策を提案し、サポートしてくれます。 特に、協議離婚が難航する場合は、弁護士の介入が不可欠です。

まとめ:母が権利を主張するためのステップ

母は、まず弁護士に相談し、証拠を収集し、自身の権利を主張する必要があります。 DVの事実、長年の経済的貢献、そして父による財産の独占という不公平な状況を明確に示すことで、裁判において有利な判決を得られる可能性が高まります。 弁護士の適切なアドバイスとサポートを受けることで、母は安心して離婚手続きを進めることができます。 諦めずに、専門家の力を借りながら、自身の権利を主張することが重要です。

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