離婚後の一括返済請求と個人再生：住宅ローンと借金免除の可能性を探る

【背景】
* 妻の両親から住宅ローンの借り換え名義でお金を借りていました。
* 最近離婚し、妻の両親から住宅ローンの借り入れを一括返済するよう求められています。
* 家の名義は共有で、現在は妻と子どもが住んでいます。
* 財産分与は終わっておらず、貯金はなく、カードローンなどの借金があります。
* 財産と言えるのは共有住宅のみです。

【悩み】
個人再生（民事再生）を検討していますが、妻の両親への借金やカードローンの借金は免除されるのか知りたいです。家と借金を相殺したいと考えていますが、妻や妻の両親と揉めており、どうすれば良いか分かりません。

個人再生では、一部の債務が免除される可能性がありますが、全ての債務が免除されるとは限りません。

回答と解説

テーマの基礎知識（個人再生とは？）

個人再生とは、多額の借金を抱え、返済が困難になった個人が、裁判所の手続きを通じて借金を整理する制度です（民事再生法に基づく手続き）。借金の額を減額したり、返済期間を長くしたりすることで、借金を返済しやすくする制度です。大きく分けて「特定調停」と「再生計画認可」の2種類があります。特定調停は簡易な手続きで、再生計画認可はより複雑な手続きです。今回は、質問者様の状況から、再生計画認可の手続きを想定して解説します。

今回のケースへの直接的な回答

残念ながら、個人再生によって全ての借金が免除されるとは限りません。個人再生では、裁判所が債権者（お金を貸した人）との間で再生計画を作成し、その計画に基づいて借金を整理します。再生計画では、免除される債務と、免除されない債務が明確に区別されます。妻の両親への借金やカードローンが免除されるかどうかは、裁判所の判断に委ねられます。家の価値（不動産評価）と残りの借金額を比較し、再生計画に組み込まれる可能性があります。しかし、住宅ローンは、住宅を担保にしているため、免除されない可能性が高いです。

関係する法律や制度

* **民事再生法**: 個人の借金整理に関する法律です。
* **債権者**: 借金を貸している人（妻の両親、クレジットカード会社など）。
* **債務者**: 借金をしている人（質問者様）。
* **財産分与**: 離婚時に夫婦の財産を分割すること。

誤解されがちなポイントの整理

* **全ての借金が免除されるわけではない**: 個人再生は借金をゼロにする魔法ではありません。裁判所の判断で、一部の債務しか免除されない可能性があります。
* **住宅ローンは免除されにくい**: 住宅ローンは、住宅を担保にしているため、免除されにくい傾向があります。
* **手続きは複雑**: 専門家のサポートが必要な場合が多いです。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

まず、弁護士や司法書士などの専門家に相談することが重要です。専門家は、質問者様の状況を詳しく聞き取り、個人再生が適しているか、どの程度の借金が免除される可能性があるかなどを判断します。また、妻との財産分与がまだ終わっていないため、その手続きを進めることも重要です。財産分与において、住宅の評価額や、住宅ローンの負担割合などを明確にする必要があります。それによって、個人再生における計画が大きく変わってきます。例えば、妻が住宅を相続し、質問者が借金を負うという形になるかもしれません。

専門家に相談すべき場合とその理由

個人再生は複雑な手続きであり、法律の知識がなければ、適切な手続きを進めることが困難です。また、裁判所の判断はケースバイケースであり、専門家のアドバイスなしに手続きを進めると、かえって不利になる可能性があります。特に、財産分与が未解決である現状では、専門家のサポートが不可欠です。

まとめ（今回の重要ポイントのおさらい）

個人再生は、借金問題解決の手段の一つですが、全ての借金が免除されるとは限りません。住宅ローンは免除されにくい傾向があり、専門家の助言が不可欠です。まずは弁護士や司法書士に相談し、自身の状況に合った解決策を見つけることが重要です。また、妻との財産分与を迅速に進めることも、今後の解決に大きく影響します。早めの行動が、より良い結果につながるでしょう。