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離婚調停と住宅ローン:高所得妻の負担軽減策を探る~浮気発覚後の賢い財産分与~

【背景】
夫の浮気が発覚し、離婚調停をすることになりました。結婚後に購入した新築物件の住宅ローン(残債5000万円、34年ローン)の支払いが、離婚後どうなるのか悩んでいます。ローンの主債務者は夫、私は連帯保証人です。頭金は私2000万円、夫600万円です。離婚後も私と両親が自宅に住み、夫は出ていきます。銀行は債務者変更は不可ですが、所有権の委譲は可能と言っています。私の月収は65万円、夫は30万円です。

【悩み】
離婚後、私がほとんどのローンを負担することになるのではないかと心配です。夫はローンを払わないと言っています。これまでローンは夫婦で折半していましたが、離婚後も夫に20~30%負担してもらいたいと考えています。これは理不尽な要求でしょうか?また、離婚調停で有利に進めるための書籍があれば教えてください。

離婚後のローン負担は、調停で協議可能。夫の所得や居住状況も考慮される。

回答と解説

1.離婚と住宅ローンの基礎知識

離婚の際に、住宅ローンを抱えた不動産の取り扱いは複雑です。一般的に、夫婦共有財産である不動産とローン債務は、財産分与(夫婦が婚姻中に築いた財産を離婚時に分割すること)の対象となります。 しかし、ローン名義が夫のみで、妻が連帯保証人である場合、妻はローン債務の半分を負う義務があるわけではありません。 重要なのは、各々の経済状況や、不動産の今後の利用状況を考慮して、調停で協議することです。

2.今回のケースへの直接的な回答

ご質問のケースでは、妻の方が高収入で、今後も自宅に住み続けることを希望されています。夫は自宅に住まなくなるため、ローン負担を妻が全て負うのは不公平です。 夫の収入と、今後の生活水準を考慮し、ローン負担割合を決定するのが妥当です。 夫が「ローンを払わない」と主張しているとしても、調停においては、裁判所が公正な解決を目指します。

3.関係する法律や制度

民法(日本の基本的な民事に関する法律)に基づき、離婚時の財産分与が行われます。 具体的には、婚姻中に取得した財産を、離婚時に平等に分割するのが原則です。 しかし、特別な事情(例えば、今回の高収入差や居住状況など)があれば、平等な分割とは限らない点に注意が必要です。

4.誤解されがちなポイントの整理

「財産も借金も半分」という考え方は、あくまで基本的な考え方です。 現実には、各々の経済状況、今後の生活計画、そして、不動産の価値など、様々な要素が考慮されます。 ローン名義が夫であっても、妻が連帯保証人である以上、責任を完全に免れることはできませんが、負担割合は必ずしも50%とは限りません。

5.実務的なアドバイスや具体例の紹介

調停では、以下の点を主張すると良いでしょう。

  • 妻の高収入と、夫の低収入
  • 妻と両親が今後も自宅に住み続けること
  • 夫が自宅に住まなくなること
  • ローンの残債と、残りの返済期間
  • 夫の浮気が離婚原因であること(慰謝料請求と関連付ける可能性があります)

具体的な負担割合は、弁護士や調停委員との協議を通じて決定します。 例えば、夫が20~30%負担する提案は、妥当な範囲内と言えるでしょう。 具体的な数字は、ご自身の経済状況と、夫の経済状況を精査した上で、弁護士と相談して決定すべきです。

6.専門家に相談すべき場合とその理由

離婚調停は複雑な手続きです。 特に、高額な住宅ローンが絡む場合は、弁護士に相談することを強くお勧めします。 弁護士は、ご自身の権利を適切に主張し、有利な条件で調停を進めるためのサポートをしてくれます。 また、離婚調停に関する書籍も多数出版されていますので、事前に知識を得ることも有効です。

7.まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

離婚時の住宅ローンの負担割合は、必ずしも50%とは限りません。 高収入の妻と低収入の夫、そして居住状況などを考慮し、調停で公正な解決を目指しましょう。 弁護士への相談は、有利な条件で調停を進める上で非常に重要です。 ご自身の権利を守るためにも、専門家の力を借りながら、落ち着いて対応してください。

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