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離婚調停中の財産分与:名義は夫、頭金は私と義両親…家の売却と車の扱い、そして私の権利は?

【背景】
* 離婚調停中で、夫と財産分与について揉めています。
* 婚姻中に購入した家の名義は夫ですが、頭金は私と夫の両親からの援助金です。
* 夫は勝手に別居を始め、家を売却済みです。
* 夫は私と子供たちの退去を迫り、その後自身で住むと言っています。
* 私は精神障害で、収入は障害年金のみです。

【悩み】
* 夫が財産分与を拒否している場合、従うしかないのでしょうか?
* 家の売却代金を折半することは可能でしょうか?
* 婚姻中に購入した車は財産分与に含まれるのでしょうか?
* 別居中ですが、夫の車に乗る権利はありますか?
* 経済的に困窮しており、交通手段の確保が困難です。

家の売却代金は折半の可能性が高いです。車の扱い、交通手段は協議が必要です。

回答と解説

テーマの基礎知識(財産分与と婚姻費用)

離婚の際に、夫婦で築いた財産を公平に分割することを「財産分与」(ざいさんぶんよ)と言います。 これは、民法760条に規定されており、夫婦が婚姻中に取得した財産は、原則として、離婚時に半分ずつ分割されます。 ただし、個人の名義であっても、婚姻中に取得した財産は、夫婦共有財産とみなされる場合があります。 今回のケースでは、家の名義が夫であっても、質問者様の障害年金と義両親からの援助金が頭金に充てられていることから、共有財産とみなされる可能性が高いです。

一方、「婚姻費用」(こんいんひよう)とは、離婚が成立するまでの間、夫または妻が、生活費を支払う義務を負う制度です。 質問者様は精神障害で収入が少ないため、夫から婚姻費用を請求できる可能性があります。 婚姻費用は、裁判所が個々の事情を考慮して決定します。

今回のケースへの直接的な回答

ご質問にある家の売却代金は、原則として、質問者様とご主人で折半される可能性が高いです。 名義がご主人であっても、頭金に質問者様の障害年金と義両親からの援助金が充てられていることは、裁判で重要な証拠となります。 また、ご主人の一方的な別居や退去勧告は、法的に認められるものではありません。

車の件については、15年前に購入した車は、時効により財産分与の対象外となる可能性があります。 しかし、現在使用している車が、ご主人の父親から譲り受けたものであり、ご主人の名義であること、そして質問者様ご家族の移動手段に必要であることを考慮すると、裁判所は、ご主人が質問者様ご家族の使用を認めるよう命じる可能性があります。 少なくとも、婚姻中は使用できる権利があることを主張できます。

関係する法律や制度

* **民法760条(財産分与):** 離婚の際に、夫婦共有財産を分割する規定。
* **民法756条(婚姻費用):** 離婚調停中、生活費を負担する義務を定めた規定。
* **生活保護法:** 経済的に困窮している場合に、生活の最低限を保障する制度。

誤解されがちなポイントの整理

* **名義=所有者ではない:** 不動産の名義が夫であっても、資金提供に質問者様と義両親が関わっている場合、共有財産であると主張できます。
* **時効と財産分与:** 古い財産は、時効によって財産分与の対象外となる可能性があります。しかし、車の現状や使用状況は重要です。
* **一方的な別居と退去勧告:** ご主人の一方的な行動は、法的に認められるものではありません。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

弁護士に相談し、証拠となる資料(銀行の取引明細書、領収書、義両親からの援助金の記録など)を準備しましょう。 調停においては、ご自身の状況(精神障害、経済的困窮など)を丁寧に説明し、ご自身の権利を主張することが大切です。 生活保護の申請も検討しましょう。

専門家に相談すべき場合とその理由

ご自身の権利を守るため、そして不利な条件を呑まされることを避けるために、弁護士への相談は必須です。 弁護士は、法律的な知識に基づいて、ご自身の状況を的確に判断し、最適な戦略を立案してくれます。 特に、精神障害を抱えている状況では、専門家のサポートが不可欠です。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

* 名義に関わらず、財産分与の対象となる可能性があります。
* 証拠となる資料を準備し、弁護士に相談することが重要です。
* 婚姻費用と生活保護の申請も検討しましょう。
* ご主人の一方的な行動は法的に認められません。

ご自身の権利を主張し、安心して生活できるよう、積極的に行動を起こすことをお勧めします。 困難な状況ではありますが、諦めずに、専門家の力を借りながら、解決に向けて進んでいきましょう。

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