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高収入の相手から財産分与を受け取れない!判決後の給与差し押さえは可能?

【背景】
* 離婚訴訟で、相手方と和解に至らず、裁判所の判決で離婚が成立しました。
* 相手方は高収入で、夫婦共有名義の不動産を所有しています。
* 訴状で財産分与を請求し、裁判所から相手方に〇〇円を支払うよう判決が出ました。

【悩み】
相手方が判決にも関わらず、財産分与の支払いを拒否しているため、給与差し押さえが可能なのかどうかを知りたいです。調停の場合と判決の場合で、給与差し押さえの手続きに違いがあるのか不安です。

はい、可能です。

財産分与と給与差し押さえの基本

離婚の際に、夫婦で築いた財産を公平に分割するのが「財産分与」です(民法760条)。 不動産や預金だけでなく、株式や債権なども対象になります。 判決で財産分与が決定した場合、相手方が支払いを拒否すれば、強制執行(裁判所の判決に基づいて、強制的に債務を履行させる手続き)を行うことができます。その方法の一つが「給与差し押さえ」です。

判決後の給与差し押さえについて

調停と判決、どちらの場合でも、相手方に支払い能力があり、かつ判決が確定していれば、給与差し押さえは可能です。 判決が確定するとは、相手方が控訴(高等裁判所に不服を申し立てること)や上告(最高裁判所に不服を申し立てること)をする権利を失った状態を指します。 確定した判決は、国家の強制力を持つため、相手方はそれに従う義務があります。

関係する法律:民事執行法

給与差し押さえは、「民事執行法」に基づいて行われます。この法律は、裁判所の判決に基づいて債権者(このケースでは質問者さん)が債務者(このケースでは元配偶者)から債権を回収するための手続きを定めています。

誤解されがちなポイント:調停と判決の違い

調停は、裁判官の仲介によって当事者同士が合意に至る手続きです。 合意が成立すれば調停調書(合意内容を記載した文書)が作成され、判決と同じ効力を持つようになります。 一方、判決は、裁判官が当事者の主張を聞いた上で、一方的に判断を下すものです。 調停と判決では手続きは異なりますが、確定した判決と確定した調停調書は、強制執行の対象となる点で変わりません。

給与差し押さえの手続き:具体例

給与差し押さえは、弁護士に依頼するのが一般的です。弁護士は、裁判所に「執行文」の交付を申請し、その後、相手方の勤務先に給与差し押さえの命令を送付します。 差し押さえできる金額には制限があり、生活に必要な最低限の金額は差し押さえできません。 差し押さえられた給与は、裁判所を通じて質問者さんに支払われます。

専門家に相談すべき場合

財産分与の金額が大きく、相手方の資産状況が複雑な場合、弁護士に相談することを強くお勧めします。 弁護士は、財産分与の額の算定、相手方への交渉、強制執行の手続きなど、専門的な知識と経験に基づいた適切なアドバイスとサポートを提供してくれます。 また、相手方が財産を隠匿している疑いがある場合なども、弁護士の助けが必要となるでしょう。

まとめ:判決後の財産分与回収

判決で財産分与が決定した後、相手方が支払いを拒否した場合でも、給与差し押さえなどの強制執行によって、支払いを求めることができます。 ただし、手続きは複雑なため、弁護士に相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。 ご自身の権利を守るためにも、早めの行動が大切です。

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