高齢の両親と遺産相続：兄弟間の不公平感と弁護士相談の必要性

【背景】
* 五人兄弟の末っ子です。
* 長兄とは20歳以上の年齢差があります。
* 両親は特別養護老人ホームに入所しており、生活費は両親の年金と預貯金から支払っています。
* 上の四兄弟は、両親の介護に直接関わっていません。
* 遺産相続について、兄弟間で意見が対立しています。
* 上の四兄弟は、不動産は自分たち４人で相続し、預貯金は私に譲るという提案をしています。

【悩み】
上の四兄弟の提案に納得できず、不公平感を感じています。弁護士に相談すべきかどうか迷っています。

兄弟間の遺産相続で不公平感がある場合、弁護士への相談が有効です。

遺産相続における法的な基礎知識

遺産相続は、民法（日本の法律）によって規定されています。基本的には、相続人は法律で定められた「法定相続人」となり、相続財産を法定相続分（法律で決められた割合）で相続します。法定相続人には、配偶者、子、父母などが含まれます。兄弟姉妹は、子がいない場合に相続人となります。今回のケースでは、ご兄弟全員が法定相続人となります。相続財産は、預貯金や不動産など、被相続人（亡くなった方）が所有していたすべての財産です。

今回のケースにおける相続問題

ご質問のケースでは、兄弟間で相続方法について意見が一致せず、特に末っ子である質問者様が不公平感を抱いている点が問題です。上の四兄弟が不動産を独占し、預貯金のみを質問者様に譲るという提案は、法定相続分とは必ずしも一致しません。法定相続分は、相続人の数や親族関係によって変わりますので、単純に5等分とは限りません。ご両親の遺言書（被相続人の意思表示を記載した書面）があれば、それに従う必要がありますが、遺言書がない場合は、法定相続分に基づいて相続が行われます。

誤解されがちなポイント：兄弟姉妹間の平等

兄弟姉妹間で遺産を平等に分割すべきという考えは、必ずしも正しいとは限りません。法定相続分は、相続人の状況（配偶者の有無、子の有無など）によって異なります。年齢や介護の有無も、相続分の決定に直接影響を与えるものではありません。

実務的なアドバイス：弁護士への相談

ご自身の権利を守るため、弁護士への相談を強くお勧めします。弁護士は、民法に基づいた相続手続きのアドバイスや、兄弟間での交渉のサポート、必要に応じて裁判手続きの代理などを担当します。弁護士に相談することで、ご自身の権利を明確にし、不当な扱いを回避することができます。

専門家に相談すべき場合

兄弟間で合意が得られない場合、または相続手続きに不透明な点がある場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することが重要です。特に、遺留分を侵害する可能性のある相続方法が提案されている場合、専門家のアドバイスが必要不可欠です。

まとめ：専門家の力を借りて公平な相続を

遺産相続は複雑な手続きを伴い、感情的な問題も絡みやすいものです。ご自身の権利をしっかりと守り、公平な相続を実現するためには、弁護士などの専門家の力を借りることが非常に有効です。早めの相談が、後々のトラブルを防ぐことに繋がります。まずは、弁護士会などの機関を通じて、相談可能な弁護士を探してみることをお勧めします。