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高齢の母と音信不通の姉妹…土地の共有名義変更でスムーズな手続きを!相続と不動産登記の基礎知識

【背景】
* 20年以上前に父が亡くなり、会計士の方のアドバイスで母と3人の娘の計4名で実家の土地を共有することになりました。
* その後、3人の娘のうち1人が母と大喧嘩して音信不通になり、現在に至っています。
* 母が高齢になったため、音信不通の娘を共有名義から外したいと考えています。

【悩み】
音信不通の娘を共有名義から外すには、どのような方法があるのでしょうか?手続きは複雑ですか?費用はどれくらいかかりますか?

相続放棄、遺産分割協議、法定相続分による売却などが考えられます。専門家への相談がおすすめです。

1.土地の共有と共有名義とは?

土地の共有(きょうゆう)とは、複数の所有者が共同で一つの土地を所有する状態のことです。 それぞれの所有者の権利割合を「持分」(じぶん)といいます。 共有名義(きょうゆうめいぎ)とは、登記簿(とうきぼ)に複数の所有者名が記載されている状態を指します。 今回のケースでは、母と3人の娘が土地の共有者であり、登記簿には4人の名前が共有名義として記載されている状態です。

2.音信不通の娘を共有名義から外す方法

音信不通の娘を共有名義から外すには、大きく分けて以下の3つの方法が考えられます。

  • 相続放棄(そうぞくほうき): 音信不通の娘が、相続(そうぞく)自体を放棄(ほうき)する意思表示をする方法です。相続放棄は、相続開始を知った時から3ヶ月以内に家庭裁判所(かていさいばんしょ)へ申し立てなければなりません。しかし、すでに20年以上経過しているため、この方法は現実的ではありません。
  • 遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ): 相続人全員で話し合い、音信不通の娘の持分を他の相続人に譲渡(じょうと)する契約を結ぶ方法です。 協議がまとまれば、新しい登記簿を作成することで名義変更が完了します。 音信不通のため協議が難しい場合、裁判所の調停(ちょうてい)や審判(しんぱん)を利用する必要があります。
  • 法定相続分(ほうていそうぞくぶん)による売却: 遺産分割協議がまとまらない場合、裁判所に土地の売却を申し立てることができます。売却によって得られたお金を相続人全員で分割します。この場合、音信不通の娘の持分は、裁判所の判断に基づいて分配されます。

3.関係する法律や制度

このケースでは、民法(みんぽう)の相続に関する規定と、不動産登記法(ふどうさんとうきほう)が関係します。 特に、遺産分割協議や法定相続分による売却は、民法の規定に基づいて行われます。 不動産の所有権の移転(いてん)は、不動産登記法に基づいて登記手続きを行う必要があります。

4.誤解されがちなポイント

「音信不通だから勝手に名義変更できる」というのは誤解です。 たとえ音信不通であっても、共有者の権利を一方的に奪うことはできません。 必ず法的な手続きが必要です。

5.実務的なアドバイスと具体例

まず、音信不通の娘の所在を調査する必要があります。 警察や探偵などに依頼することも考えられます。 所在が確認できれば、直接話し合いを試みるか、弁護士を通じて連絡を取り、遺産分割協議を進めるのが最善です。 所在が確認できない場合は、裁判所の調停や審判を利用することになります。 弁護士に相談し、状況に応じた適切な手続きを進めることが重要です。

6.専門家に相談すべき場合とその理由

遺産分割協議や裁判手続きは複雑で、専門知識が必要です。 特に、音信不通の娘がいる状況では、弁護士などの専門家のサポートが不可欠です。 適切な手続きを進めることで、トラブルを避け、スムーズに名義変更を行うことができます。

7.まとめ

音信不通の娘を共有名義から外すには、相続放棄、遺産分割協議、法定相続分による売却など、いくつかの方法があります。 しかし、20年以上経過しているため、相続放棄は難しいでしょう。 音信不通の状況を考慮すると、弁護士などの専門家に相談し、状況に合わせた最適な方法を選択することが重要です。 早めの相談が、時間と費用の節約につながります。 専門家のアドバイスを基に、冷静かつ適切な手続きを進めていきましょう。

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