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高齢の祖母と相続問題、遺言作成で家族の争いを防ぐ方法【具体的な対策と法的アドバイス】

質問: 詳しいかた、教えてください。祖父が亡くなって、祖母がひとり暮らししています。転居する気はありません。祖父が亡くなるまで、長男家族が近くに住んでいて、二人を送迎したりしていました。が、性格によるものか、とても高圧的で祖母は泣いて次女や長女(母)に電話してきたりしていました。母は、実家まで車で2時間かかる点や、ここ数年施設や病院との手続きなどを叔父夫婦が世話してくれていたので、今後も祖母が世話にならないといけないとの思いから、強く出られないでいました。しかし、祖父が亡くなり相続協議の時に、祖母のこれからの生活を心配して、母が祖母の面倒をみることになり、祖母が住んでいる実家を相続、長男はそれ以外の不動産を相続することで、協議書を作成することになりました。次女は遠方にいるので相続放棄し、中立の立場で協議書を作る、近所にいる長男は、何かあれば助けてくれるけど、長女の母が祖母の世話をすると決まりました。しかし、後から長男家族は、実家をもらえなかったから自分達は関係ないと四十九日にもきませんでした。親はともかく可愛がってもらっていた孫たちの態度は、あまりにも酷いです。今では寄り付かなくなっています。長男だから面倒をみてきた、遠方に嫁いだ母や、次女は相続は放棄するはずだと考えてきたので、受け入れられないようです。協議書作成も協力しないと言っているのて、このまま放置して法定相続になる見通しです。長男の頑なな態度から、次女は相続放棄をしないと言ってます。今は母が時々戻り、祖母の世話をしています。最近では祖母も落ち着いてきていますが、長男夫婦からパワハラまがいに言われた言葉を思い出しては腹が立つようで、自分の死んだあとは何もやりたくないと言っています。私にそのためにはどうしたらいいかときいてきました。遺言書に自分の財産はすべて長女(母)に渡す、長男には何も残さないと書けば、いいのかと聞かれています。次女は家族がいないので、必要がないからいらないそうです。祖父の相続分も先では母に渡すつもりだと話しています。祖父の相続もまだ何も進んでいません。財産といえるのは、ほとんど不動産で、相続税はかからない程度です。何から取りかかったらいいかもわかりません。アドバイスをお願いします。
祖母名義で遺言書を作成し、相続争いを回避しましょう。

1.相続と遺言の基本知識

まず、相続とは、人が亡くなった際に、その人の財産が相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることです。相続人は、配偶者、子、父母などが該当します。今回のケースでは、祖母が亡くなった際に、その財産が相続人である母、長男、次女に相続されます。

遺言書とは、自分が亡くなった後の財産の相続方法などをあらかじめ決めておくための書面です。遺言書があれば、法律で定められた相続分とは異なる割合で財産を分配したり、特定の人に財産を相続させたりすることができます。遺言書には、自筆証書遺言、公正証書遺言など、いくつかの種類があります。(詳しくは、弁護士や司法書士にご相談ください)

2.今回のケースへの回答

現状では、長男が相続分を主張し、相続協議が難航しています。祖母がご自身の財産をどのように相続させたいか意思表示をすることが重要です。そのためには、祖母が遺言書を作成することが最も有効な手段となります。

遺言書を作成することで、祖母は自分の意思を明確に伝え、相続人間の争いを防ぐことができます。遺言書の内容によっては、長男への相続分をゼロにすることも可能です。ただし、遺言書の内容が法的に有効であるためには、正しい手続きと形式に従う必要があります。

3.関係する法律

今回のケースには、民法(相続に関する規定)が関係します。民法では、相続人の範囲、相続分、遺言の有効要件などが規定されています。特に、遺言書の作成には、民法の規定に従う必要があります。

4.誤解されがちなポイント

「長男だから面倒を見てきたから、相続する権利が多い」という考えは誤りです。相続は、法律で定められた相続分に基づいて行われます。長男が祖母を介護してきたとしても、それが相続分を増やす要因にはなりません。介護の対価は、別途請求する必要があるかもしれません。

5.実務的なアドバイス

祖母に、公正証書遺言の作成を勧めます。公正証書遺言は、公証役場で作成されるため、法的効力が強く、紛争リスクが低くなります。公証役場では、専門家が作成の手続きをサポートしてくれるため、安心です。

また、遺言書を作成する際には、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、法的にも有効な遺言書を作成できます。

6.専門家に相談すべき場合

相続に関するトラブルは、複雑で難しい問題となる可能性があります。特に、今回のケースのように家族間の感情が複雑に絡んでいる場合は、専門家の助けが必要となるでしょう。弁護士や司法書士に相談することで、適切なアドバイスを受け、紛争を回避することができます。

7.まとめ

祖母がご自身の財産をどのように相続させたいか明確にするため、遺言書の作成が最善策です。特に、公正証書遺言の作成と、弁護士や司法書士への相談を強くお勧めします。これにより、相続争いを回避し、祖母の意思を尊重した円満な相続を実現できます。 相続は法律に基づいた手続きが重要であり、専門家のサポートを受けることで、安心して手続きを進めることができます。

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