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高齢の祖母名義の土地を、承諾なく売却する長男の行為は違法?相続と不動産売買の法的リスクを徹底解説

【背景】
* 婚約者の祖母(米寿超え)が、息子(長男)が勝手に土地を売却していると訴えています。
* 祖父が他界し、祖母と3人の子供に土地が相続されました。
* 長男は相続した土地の一部を、祖母の承諾を得ずに売却しているようです。
* 長男はパチンコに頻繁に通っており、祖母とはほとんど会話がありません。
* 私は不動産会社に勤務しており、所有権を調べたところ、祖母が一部の土地を所有していることがわかりました。
* 長男は地元の「怖い方々」と付き合っているようです。

【悩み】
祖母の承諾なく土地を売却することは可能なのか? また、長男の行為は法的にも問題ないのか? 祖母をどのように守ることができるのか、不安です。

祖母の承諾なしでは違法です。すぐに法的措置を検討すべきです。

回答と解説

テーマの基礎知識(定義や前提の説明)

このケースは、相続された土地の売買に関する問題です。まず、相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることです。土地などの不動産も財産の一部です。相続によって土地を取得した者は、その土地の所有者となります。所有者は、自由に土地を処分する権利(所有権)を持ちますが、この権利には制限もあります。

次に、不動産売買とは、所有者が土地などの不動産を、他の者に売却する契約です。有効な売買契約には、売主(売る人)と買主(買う人)双方の合意が必要です。そして、売主がその不動産の所有権を有していることが前提となります。

今回のケースへの直接的な回答

結論から言うと、祖母の承諾なしに長男が土地を売却した行為は、原則として違法です。 長男は、祖母の所有する土地を売却する権限(代理権)を持っていません。委任状(代理権を委任する書面)がない限り、祖母の所有権を侵害する行為にあたります。仮に、長男が所有する土地であっても、共有者である祖母や他の相続人の承諾なしに売却することは、民法上の共有物分割の規定に抵触する可能性があります。

関係する法律や制度

* **民法:** 所有権、共有、代理、不当利得などに関する規定が関係します。特に、共有者の承諾なしに共有物を処分することは、民法上認められていません。
* **不動産登記法:** 土地の所有権は、不動産登記簿に記録されます。登記簿を確認することで、誰が所有者であるかを明確に知ることができます。長男が不正に売買を進めた場合、登記簿の状況と照らし合わせて、その違法性を立証できます。

誤解されがちなポイントの整理

「固定資産税の負担が大きい」という理由で、勝手に土地を売却することは正当化されません。固定資産税は、土地の所有者にかかる税金です。長男が固定資産税を負担しているとしても、それは所有権を主張する根拠にはなりません。また、家屋の新築費用に祖母が頭金を出したという事実も、土地の売却を正当化する理由にはなりません。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

まずは、弁護士に相談することを強くお勧めします。弁護士は、証拠の収集、相手方への交渉、必要であれば裁判手続きなど、適切な法的措置をサポートします。具体的な証拠としては、土地の登記簿謄本、売買契約書、固定資産税の納付書、銀行の取引明細書などがあります。これらの証拠を元に、長男の行為が違法であることを立証し、売却された土地の返還請求や損害賠償請求を行うことができます。

専門家に相談すべき場合とその理由

このケースでは、弁護士への相談は必須です。複雑な法律問題が絡んでおり、専門家の知識と経験なしに解決することは困難です。特に、長男が「怖い方々」と関わっているという情報があるため、弁護士の介入によって安全に問題解決を進めることが重要です。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

祖母の承諾なしに土地を売却することは違法です。 長男の行為は、民法上の所有権侵害に該当する可能性が高く、弁護士に相談して適切な法的措置を取るべきです。 証拠をしっかり集め、早急に専門家の助けを求めることが、祖母を守るために不可欠です。 放置すると、取り返しのつかない事態になる可能性があります。

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