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12棟分譲住宅の共有道路と排水管修理費用:あなたの負担割合は?

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最近、道路の奥の方のお宅(3棟)の排水管が詰まったようです。修理費用を12分の1負担する必要があるのかどうか、法律的な観点から知りたいです。
まず、分譲住宅における共有部分と区分所有について理解しましょう。 区分所有法(民法の区分所有に関する規定)では、建物の各戸(区分)は個々の所有者によって所有され(区分所有)、一方で、敷地や共用廊下、階段など、複数の区分所有者が共有して使用する部分は「共有部分」となります。今回の道路も共有部分に当たります。
共有部分の維持管理費用は、通常、区分所有者の持分比率(このケースでは12分の1)で負担します。 しかし、それがどの部分の維持管理費用なのかが重要になります。
質問者様のケースでは、排水管の管理責任が問題となります。排水管が共有部分の道路の下に埋設されているとはいえ、その管理責任が共有の道路の維持管理責任と同一かどうかは、管理規約(マンションや分譲住宅で共有部分の管理方法などを定めた規約)や、個々の排水管の所有権、管理責任の所在によって異なります。
区分所有法は、区分所有における共有部分の管理や費用負担について規定しています。しかし、具体的な管理方法や費用負担については、個々のマンションや分譲住宅の管理規約に委ねられています。 管理規約に排水管の管理責任と費用負担について明確な規定があれば、それに従うことになります。
共有部分だからといって、全ての修繕費用を必ずしも12分の1で負担するとは限りません。 例えば、個々の住戸からの排水管が私有部分(個々の住戸の所有部分)から始まり、共有部分を通って公共排水管に接続されている場合、私有部分の排水管の詰まりは、その住戸の所有者の負担となります。 今回のケースでは、詰まっている排水管が共有部分の排水管なのか、それとも個々の住戸の私有部分の排水管の延長なのかを明確にする必要があります。
まず、管理規約を確認しましょう。管理規約に排水管の管理責任や修繕費用負担に関する規定があれば、それに従います。 規定がない場合は、管理組合(分譲住宅の管理を行う組織)に問い合わせ、排水管の管理状況や修理費用負担について確認することが重要です。 また、排水管の詰まりの原因調査を行い、それがどの部分(共有部分か私有部分か)の責任なのかを明確にする必要があります。 専門業者に調査を依頼することも有効です。
管理規約が不明確であったり、管理組合との意見が一致しない場合、弁護士や不動産専門家などに相談することをお勧めします。 法律的な解釈や紛争解決のプロセスについて適切なアドバイスを受けることができます。特に、費用負担割合について争いが生じる可能性がある場合は、専門家の助言を得ることが重要です。
12分の1の費用負担は、管理規約や排水管の管理責任の所在によって大きく変わります。 まずは管理規約を確認し、不明な点は管理組合や専門家に相談することで、適切な対応を取ることが可能です。 共有部分の維持管理は、居住者全員の快適な生活に直結するため、透明性のある情報共有と丁寧な対応が求められます。
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