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15年前から続く相続問題!共有アパートの家賃収入と時効、そして解決策

【背景】
15年前に父が亡くなり、相続が始まりました。しかし、相続人である私と兄(兄が3/4、私が1/4の法定相続分)で遺産分割協議(遺産をどのように分けるかを決める協議)がまとまらず、現在もアパートを共有状態(複数人で所有)で持っています。アパートからは家賃収入があり、これまでに1億8000万円が蓄積されています。

【悩み】
1. 1億8000万円のうち、私の法定相続分(1/4)に相当する金額はいくらになるのでしょうか?
2. 共有状態にあるアパートの家賃収入には時効(権利を行使できる期間の制限)はあるのでしょうか?
3. 兄は家賃収入を無視して、私との遺産分割協議に応じる気が全くありません。どうすれば良いのでしょうか?

あなたの法定相続分は4500万円です。時効はあります。弁護士に相談しましょう。

テーマの基礎知識:相続と共有

相続とは、人が亡くなった際に、その財産(不動産、預金、債権など)が相続人に引き継がれることです。相続人は、法律で定められた順位(法定相続人)によって決まります。今回のケースでは、質問者さんとご兄弟が相続人です。

遺産分割協議とは、相続人全員で話し合い、遺産をどのように分けるかを決めることです。協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます(調停:裁判官が仲介に入り、当事者間の合意形成を図る手続き)。

共有とは、一つの財産を複数人で所有する状態です。今回のアパートは、質問者さんとご兄弟が共有状態にあります。共有状態では、各共有者は、その共有持分(所有割合)に応じて、家賃収入を得ることができます。

今回のケースへの直接的な回答

1. 1億8000万円のうち、質問者さんの法定相続分(1/4)は、1億8000万円 × 1/4 = 4500万円です。

2. 家賃収入の請求権には時効があります。民法では、債権(お金を請求できる権利)の消滅時効は、原則として10年です(民法167条)。ただし、時効の起算点(時効が始まる時点)は、家賃収入が発生した時点ではなく、家賃収入を請求できる権利を知った時点から始まります。

3. 兄が遺産分割協議に応じない場合、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。調停が不成立の場合は、裁判による解決も考えられます。

関係する法律や制度

* **民法(相続、共有、時効など)**: 相続に関する基本的なルールを定めています。
* **民事訴訟法**: 裁判手続きに関するルールを定めています。

誤解されがちなポイントの整理

* **時効の起算点**: 家賃収入が発生した時点から時効が始まるのではなく、請求できる権利を知った時点から始まります。
* **法定相続分**: 法定相続分はあくまでも出発点です。相続人同士で話し合って、法定相続分とは異なる割合で遺産を分割することも可能です。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

まずは、兄と話し合い、遺産分割協議を行うことを試みましょう。話し合いがうまくいかない場合は、弁護士や司法書士に相談し、調停や裁判などの手続きを進めることを検討しましょう。弁護士や司法書士は、法律的な知識に基づいて、適切なアドバイスやサポートをしてくれます。

専門家に相談すべき場合とその理由

兄との話し合いが全く進展しない場合、または、法律的な知識が不足していると感じた場合は、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。専門家は、複雑な法律問題を理解し、適切な解決策を提案してくれます。特に、時効の起算点や、調停・裁判手続きなどについては、専門家のアドバイスが必要となる場合があります。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

* 質問者さんの法定相続分は4500万円です。
* 家賃収入の請求権には10年の時効があります。
* 兄が協議に応じない場合は、弁護士や司法書士に相談し、調停や裁判などの手続きを検討しましょう。

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