掘削工事の基礎知識:なぜ掘削が必要なの?
家を建てる際に、土地の掘削が必要になる場合があります。これは、主に以下の理由が考えられます。
- 地盤調査の結果、地盤改良が必要な場合:地盤が軟弱(弱い)な場合、建物の重さに耐えられるように、地盤を強化する工事(地盤改良工事)を行います。掘削は、この地盤改良工事の前に行われることがあります。
- 建物の基礎を適切な高さにするため:建物の基礎(建物を支える土台部分)は、地面からある程度の高さに作る必要があります。これは、湿気や雨水から建物を守り、通気性を確保するためです。土地の高さによっては、掘削をして基礎の高さを調整することがあります。
- 土地の高低差をなくすため:土地に傾斜や高低差がある場合、掘削によって平らにし、建物を建てやすくすることがあります。
- ライフラインの埋設:水道管やガス管などのライフラインを地中に埋設する際、掘削が必要になることがあります。
今回のケースのように、土地が少し高い場合は、建物の基礎を作るために掘削が必要になることが一般的です。
今回のケースへの直接的な回答:17万円は適正?
20坪程度の土地で10cm~15cmの掘削、かつ手間賃なしで17万円という金額は、一概に「高い」「安い」と判断することは難しいです。なぜなら、掘削費用は様々な要因によって変動するからです。
主な変動要因としては、以下の点が挙げられます。
- 土地の状況:土の種類(粘土質、砂質など)、地中に岩があるかどうか、埋設物(古い配管など)の有無などによって、掘削の難易度が変わります。
- 掘削の方法:手掘りか、重機を使うかによって、費用が大きく異なります。
- 業者の費用設定:業者によって、人件費や機械の使用料、処分費などの費用設定が異なります。
- 地域差:地域によって、掘削工事の相場が異なる場合があります。
17万円という金額が適正かどうかを判断するためには、複数の業者から見積もりを取り、上記の要因を考慮して比較検討することが重要です。
関係する法律や制度:建築基準法と造成工事
家を建てる際には、「建築基準法」という法律が関係してきます。この法律は、建物の構造や安全性を確保するためのもので、掘削工事にも影響を与える可能性があります。
また、土地の造成工事(土地の形状を変更する工事)を行う場合は、自治体の許可が必要になる場合があります。造成工事の内容によっては、建築確認申請(建物を建てる前に、建築基準法に適合しているか確認を受ける手続き)の際に、詳細な検討が必要になることもあります。
今回のケースでは、掘削の深さが15cmと浅いため、造成工事に該当する可能性は低いと考えられますが、念のため、建築を依頼するハウスメーカーや専門家(建築士など)に確認することをおすすめします。
誤解されがちなポイント:掘削はサービス?
ハウスメーカーが手間賃なしで掘削してくれるという場合、誤解が生じやすい点があります。それは、掘削が「サービス」として行われるわけではないということです。
多くのハウスメーカーは、建物の建築費用の中に、掘削費用が含まれていると考えています。つまり、掘削費用は、建物全体の費用の一部として計上されていることが多いのです。
そのため、掘削費用が無料だからといって、必ずしもお得とは限りません。他の業者と比較して、建物全体の費用が割高になっていないか、注意深く確認する必要があります。
実務的なアドバイス:見積もり比較と契約時の注意点
掘削工事の費用を適正に判断し、トラブルを避けるためには、以下の点に注意しましょう。
- 複数の業者から見積もりを取る:少なくとも2~3社以上の業者から見積もりを取り、費用だけでなく、掘削方法や使用する機材、工事期間なども比較検討しましょう。
- 見積もりの内訳を確認する:掘削費用だけでなく、残土(掘削で出た土)の処分費用や、工事に伴うその他の費用(重機の運搬費など)も、見積もりに含まれているか確認しましょう。
- 契約前に詳細を詰める:契約前に、掘削の範囲や深さ、工事期間、支払い方法などを明確にしておきましょう。口頭での約束だけでなく、必ず書面で契約内容を確認し、保管しておきましょう。
- 追加費用の可能性を確認する:工事中に、想定外の事態(地中から障害物が出てくるなど)が発生し、追加費用が発生する可能性があります。追加費用が発生する場合の対応についても、事前に業者と話し合っておきましょう。
専門家に相談すべき場合とその理由:建築士や地盤調査会社
掘削工事に関して、専門家に相談することも有効です。特に、以下のような場合は、専門家のアドバイスを受けることを検討しましょう。
- 複数の業者から見積もりを取ったが、費用や内容がよくわからない場合:建築士などの専門家は、見積もりの内容を客観的に評価し、適切なアドバイスをしてくれます。
- 地盤に不安がある場合:地盤調査の結果、地盤改良工事が必要になった場合、専門家は、最適な地盤改良の方法や費用について、アドバイスしてくれます。
- 工事中にトラブルが発生した場合:専門家は、工事の進捗状況をチェックし、トラブルが発生した場合は、適切な対応をアドバイスしてくれます。
専門家には、建築士や、地盤調査会社などがいます。ハウスメーカーに相談することもできますが、特定の業者に偏らない、中立的な立場のアドバイスを受けることも重要です。
まとめ:掘削工事で後悔しないために
今回のケースでは、20坪の土地で10cm~15cmの掘削を、手間賃なしで17万円で行うというハウスメーカーの提案について解説しました。この金額が適正かどうかは、土地の状況や掘削方法、業者の費用設定などによって異なります。
掘削工事で後悔しないためには、以下の3つのポイントが重要です。
- 複数の業者から見積もりを取り、比較検討する。
- 見積もりの内訳や契約内容をしっかりと確認する。
- 必要に応じて、専門家のアドバイスを受ける。
これらのポイントを踏まえ、納得のいく掘削工事を行い、理想の家づくりを実現してください。

