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40年以上放置された実家の処分!共有財産と名義変更の真実を徹底解説
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兄が家の名義を母に書き換えないと家を処分できないと言っています。本当にそうなのでしょうか?父親が亡くなった時点で実家は私たち3人の共有財産であり、売却に全員が同意していれば、遺産分割協議書を作成して法定相続分に分けるだけで良いと思っていたのですが、私の認識は間違っているのでしょうか?遺産は実家のみです。
まず、相続について基本的な知識を整理しましょう。相続とは、人が亡くなった際に、その人の財産(遺産)が相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることです。質問者さんのケースでは、父親が亡くなった時点で、父親の所有していた土地(実家)は、法定相続人である母、質問者さん、弟さん、兄さんの4人で共有することになります。(民法879条)。共有とは、複数の者が共同で所有権を持つ状態です。
兄さんの発言は、正確ではありません。 家を処分するには、相続手続きを行い、共有者の全員の同意を得ることが必要です。しかし、必ずしも母のみに名義変更する必要はありません。 40年以上も相続手続きがなされていない状態ですが、所有権は既に4人で共有されています。そのため、全員の合意があれば、そのままの状態で売却手続きを進めることが可能です。
このケースでは、民法が関係します。特に、相続に関する規定(民法第879条以降)と、共有に関する規定(民法第246条以降)が重要です。 遺産分割協議書を作成し、売却益を法定相続分(通常は、配偶者と子で均等に分割)に従って分割する必要があります。 法定相続分とは、法律で定められた相続人の相続割合のことです。
よくある誤解として、「名義変更」と「所有権の移転」を混同することが挙げられます。名義変更は、登記簿上の所有者名を変更することです。一方、所有権の移転は、所有権そのものが別の者に渡ることです。今回のケースでは、父親の死亡時点で所有権は既に4人に移転しています。売却には、所有者の全員の同意があれば名義変更は不要です。ただし、売却後に相続税の申告が必要になる場合があります。
実家を売却するには、まず、遺産分割協議書を作成します。この協議書には、売却すること、売却益の分配方法(法定相続分など)、売却手続きの担当者などを明確に記載します。 その後、不動産会社に仲介を依頼し、売却手続きを進めます。 売却代金は、遺産分割協議書に従って分配されます。 弁護士や司法書士に相談することで、スムーズな手続きを進めることができます。
相続手続きは複雑な場合があります。特に、40年以上放置されているケースでは、相続税の計算や、過去の状況の確認など、専門家の知識が必要となる可能性があります。 相続税の申告が必要な場合や、相続人間で意見が合わない場合などは、弁護士や税理士に相談することをお勧めします。
* 父親の死亡時点で、実家は既に4人の共有財産となっています。
* 名義変更は必ずしも必要ありません。
* 遺産分割協議書を作成し、全員の同意を得て売却を進める必要があります。
* 複雑なケースや相続税の申告が必要な場合は、専門家への相談がおすすめです。
今回のケースでは、40年もの間放置された相続手続きを改めて行う必要があり、法律や手続きに不慣れな場合、誤解やトラブルにつながる可能性があります。専門家のアドバイスを受けることで、円滑な相続手続きを進めることが重要です。
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