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60年前の口約束土地貸借!放置倉庫の返還請求と権利関係の全貌
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60年前に口約束で貸した土地と、そこに建つ放置倉庫を返してもらうことは可能でしょうか?倉庫ごと引き渡してもらえる可能性はあるのでしょうか?
土地の貸借は、契約によって成立します。書面による契約(賃貸借契約)があれば明確ですが、今回のケースのように口約束の場合、証拠が乏しく、権利関係が複雑になります。
重要なのは「時効」です。民法では、権利の行使を一定期間怠ると、その権利を失うという規定があります。所有権の取得に関する時効は、20年間の占有(所有者のように土地を使っている状態)が必要になります(取得時効)。しかし、今回のケースでは、おじさんが倉庫を建て、使用していた期間は、取得時効を主張するには不十分な可能性が高いです。
一方、貸借契約に基づく権利の行使については、時効期間は10年です。つまり、60年も放置されている状況では、土地の貸借契約自体が消滅している可能性があります。
60年前の口約束という点が大きな問題です。証拠がないため、不動産会社は倉庫の返還に応じない可能性が高いです。しかし、完全に不可能というわけではありません。
まず、祖父と亡くなったおじさんとの間の土地貸借があったことを証明する必要があります。例えば、当時の近隣住民の証言、写真、古い地図など、あらゆる証拠を集めることが重要です。
これらの証拠を基に、不動産会社に対して返還請求を行うことができます。しかし、裁判になる可能性も高く、その場合は弁護士に相談することが必要になります。
このケースでは、民法(特に債権関係、所有権、時効に関する規定)と不動産登記法が関係します。不動産登記簿には、土地の所有者しか記載されていません。口約束の貸借契約は登記簿には反映されません。そのため、登記簿だけでは、土地の権利関係を完全に把握することはできません。
口約束は法的効力がないと誤解されがちですが、それは必ずしも正しくありません。口約束でも契約は成立します。しかし、証拠がないため、裁判になった場合、立証が非常に困難になります。
まずは、可能な限り証拠を集めましょう。写真、証言、古い書類など、あらゆるものを探してください。そして、それらの証拠を基に、不動産会社と交渉を試みるべきです。交渉がうまくいかない場合は、弁護士に相談することをお勧めします。
証拠集めが困難な場合、交渉がうまくいかない場合、裁判になった場合などは、弁護士に相談することが重要です。弁護士は、法律の専門家として、適切なアドバイスとサポートを提供してくれます。特に、60年前の口約束という曖昧な状況では、専門家の助けが必要不可欠です。
60年前の口約束による土地貸借の返還請求は、容易ではありません。成功の鍵は、祖父と亡くなったおじさんとの間の土地貸借があったことを証明する証拠集めです。証拠が乏しい場合は、弁護士に相談して、適切な対応を検討しましょう。 証拠集めを徹底し、冷静に状況を判断することが大切です。
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