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70年以上借地している土地、相場1~2割での買取は可能?素朴な疑問を徹底解説

【背景】

  • 義母が70年以上、借地(借地権がない)に家を建てて住んでいた。
  • 義母が高齢になり、息子と同居することになった。
  • 義母の家をどう処分するか、家族で話し合っている。
  • 地主は、家を貸しても、買い取っても良いと言っている。
  • 弁護士に相談したところ、長年借地している場合は、相場の1~2割で土地を買い取れる可能性があると言われた。

【悩み】

70年以上借地している場合、本当に相場の1~2割で土地を買い取れるのか疑問に思っています。そのような権利があるのか、不動産取引に詳しい方の意見を聞きたいです。

借地権なしの土地を長年借りていても、相場1~2割での買取は法的根拠に乏しく、難しいのが現実です。

テーマの基礎知識:借地と借地権の違い

まず、今回のケースで重要な「借地」と「借地権」の違いについて理解しておきましょう。

借地とは、他人の土地を借りて、そこに建物を建てることです。一方、借地権(しゃくちけん)は、借地をする権利のことです。この権利は法律で保護されており、借地人が安心して建物を所有し、利用できるようにするためのものです。

借地権には、大きく分けて2つの種類があります。

  • 普通借地権:建物の種類や用途に関わらず、原則として30年以上の契約期間が保障されます。契約更新も可能で、借地人の権利が強く保護されています。
  • 定期借地権:契約期間が定められており、期間満了後は土地を地主に返還することが原則です。更新の可否や建物の再築についても、契約内容によって異なります。

今回のケースでは、借地権がないという点が重要です。借地権がない場合、借地人は法律的な保護をあまり受けられず、地主との関係はより不安定になる傾向があります。

今回のケースへの直接的な回答:相場1~2割での買取の可能性

70年以上も土地を借りていたとしても、借地権がない場合、相場の1~2割で土地を買い取れるという法的根拠は非常に薄いです。弁護士がそのような見解を示したとのことですが、詳細な状況や法的解釈によって判断は異なるため、鵜呑みにするのは危険です。

一般的に、土地の価格は、需要と供給、立地条件、周辺の相場など、様々な要因によって決まります。長年利用していたという事実は、交渉材料にはなり得るかもしれませんが、それだけで著しく低い価格での買取を強制できるわけではありません。

地主が土地を売却する意思がある場合、交渉によって価格が決まることになります。その際に、これまでの利用状況や建物の価値などを考慮して、双方が納得できる価格を探ることになるでしょう。

関係する法律や制度:借地借家法の適用について

借地に関する主な法律は、借地借家法(しゃくちしゃっかほう)です。この法律は、借地権を持つ借地人の権利を保護し、安定した利用を可能にすることを目的としています。

しかし、今回のケースのように、借地権がない場合は、借地借家法の適用は限定的になります。借地借家法は、借地権を前提とした規定が多いため、借地権がない場合は、民法などの一般的な法律に基づいて判断されることになります。

例えば、長期間にわたって土地を借りていた場合、賃貸借契約(ちんたいしゃくけいやく)が黙示的に更新されていたと解釈される可能性はあります。しかし、更新されたとしても、借地権が発生するわけではありません。あくまでも、土地の利用を継続できるという程度の権利にとどまります。

誤解されがちなポイント:長期間の利用と権利

長期間にわたって土地を利用していたという事実は、借地人の権利を主張する上で、ある程度有利に働く可能性があります。しかし、それはあくまでも交渉材料の一つであり、絶対的な権利を保障するものではありません。

よくある誤解として、「長年利用していたのだから、土地の所有権の一部がある」というものがありますが、これは誤りです。土地の所有権は地主にあり、借地人はあくまでも土地を借りて利用する権利を持っているに過ぎません。

また、「建物の価値が残っているから、土地を安く買い取れるはずだ」という考え方も、必ずしも正しくありません。建物の価値は、土地の価格とは別に評価されます。建物の価値が残っていたとしても、それは土地の価格に直接影響するわけではありません。

実務的なアドバイスや具体例:地主との交渉の進め方

地主との交渉を進めるにあたっては、以下の点に注意しましょう。

  • まずは地主の意向を確認する:地主が土地を売却する意思があるのか、まずは確認しましょう。売却する意思がない場合は、交渉自体が難しくなります。
  • 専門家(不動産鑑定士、弁護士)に相談する:土地の価格評価や交渉の進め方について、専門家の意見を聞くことが重要です。
  • 書面でのやり取りを基本とする:交渉の記録を残すために、書面でのやり取りを基本としましょう。
  • 感情的にならない:長年の利用に対する思い入れはあるかもしれませんが、感情的にならず、冷静に交渉を進めることが大切です。
  • 複数の選択肢を検討する:土地の買取だけでなく、建物の買取、土地の賃貸借契約の継続など、様々な選択肢を検討し、地主と合意できる落とし所を探りましょう。

具体例として、地主が土地の売却を希望し、借地人が土地の買取を希望する場合、不動産鑑定士に土地の価格を評価してもらい、その評価額をベースに交渉を進めることが考えられます。また、借地人が土地の買取資金を準備できない場合は、地主が建物を買い取るという選択肢も検討できます。

専門家に相談すべき場合とその理由

以下のような場合は、専門家への相談を検討しましょう。

  • 地主との交渉が難航している場合:専門家は、交渉のノウハウを持っており、円滑な解決をサポートしてくれます。
  • 土地の価格評価について疑問がある場合:不動産鑑定士に相談することで、適正な価格を把握できます。
  • 法的問題が発生した場合:弁護士に相談することで、法的アドバイスや、必要な手続きのサポートを受けられます。
  • 複数の選択肢を比較検討したい場合:専門家は、それぞれの選択肢のメリット・デメリットを分析し、最適な解決策を提案してくれます。

相談する専門家としては、弁護士、不動産鑑定士、土地家屋調査士などが考えられます。それぞれの専門家が、異なる視点から問題解決をサポートしてくれます。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回のケースでは、借地権がない土地を長年借りていたとしても、相場の1~2割で土地を買い取れるという法的根拠は薄いという点が重要です。地主との交渉においては、専門家の意見も参考にしながら、双方が納得できる解決策を探ることが大切です。

今回のポイントをまとめると以下のようになります。

  • 借地権がない場合、借地借家法の保護は限定的。
  • 長年の利用は交渉材料になるが、絶対的な権利ではない。
  • 専門家への相談は、問題解決の糸口になる可能性が高い。
  • 地主との冷静な話し合いと、様々な選択肢の検討が重要。

ご家族でよく話し合い、より良い解決策を見つけてください。

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