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86歳母と共有の土地相続対策!名義変更以外にできることは?二世帯住宅の現実と法的解決策

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母が亡くなった場合、土地の相続で兄に権利が発生する可能性があります。土地を兄に渡したくありませんが、土地の値段を支払わなければならないのか不安です。母の承諾を得られないまま名義変更をすることも考えていますが、母は頑なに反対しています。他に何か対策方法があれば知りたいです。
相続とは、人が亡くなった際に、その人の財産(ここでは土地)が相続人(ここでは質問者と質問者の兄)に引き継がれることです。民法では、相続人の順位が定められており、配偶者、子、父母の順に相続権があります。質問者のケースでは、母が亡くなった場合、質問者と兄が相続人となり、土地は2人で相続することになります。
質問者様は、土地の半分を兄に渡したくないとお考えです。しかし、母が亡くなった場合、法律上、兄には相続権があります。そのため、兄に土地の代金を支払う必要はありませんが、兄に土地の相続分を渡すか、または遺産分割協議(相続人同士で話し合って財産の分け方を決めること)を行う必要があります。
* **民法第900条(相続開始):** 相続開始とは、相続人が相続権を取得する時点のことです。
* **民法第901条(相続人):** 相続人の順位と相続分が規定されています。
* **民法第902条(遺留分):** 相続人には、最低限受け取れる財産の割合(遺留分)が法律で保障されています。配偶者や子には、相続財産の一定割合の遺留分が認められています。
* **遺産分割協議:** 相続人全員で話し合い、遺産の分け方を決めることです。協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。
「土地の名義が自分になっていれば、相続の心配はない」というのは誤解です。名義が質問者になっていても、相続が発生した時点で、兄は遺留分を主張する権利があります。
1. **遺産分割協議による解決:** 母が存命中に、遺産分割協議を行い、土地の相続分をどのように分けるかを決めておくのが最も現実的な方法です。弁護士や司法書士に相談し、公正証書を作成することで、将来のトラブルを防ぐことができます。
2. **生前贈与による解決:** 母が元気なうちに、質問者へ土地の所有権を贈与する方法も考えられます。ただし、贈与税が発生する可能性があり、贈与税の計算や申告が必要になります。また、兄弟間で不公平感が生じる可能性も考慮する必要があります。
3. **信託の活用:** 土地を信託銀行などに信託し、受益者を質問者にすることで、相続の手続きを簡略化し、相続争いを防ぐことができます。ただし、信託の費用や手続きの複雑さを考慮する必要があります。
相続問題は複雑な法律問題を伴うため、弁護士や司法書士などの専門家に相談することを強くお勧めします。特に、兄弟仲があまり良くない場合、専門家の介入によって公平な解決を図ることができます。
母が亡くなった後の土地相続において、兄は相続権を有します。しかし、兄に土地を譲り渡す必要はありません。遺産分割協議や生前贈与、信託などを検討し、専門家の助言を得ながら、円満な解決を目指しましょう。特に、兄弟関係が良好でない場合は、弁護士や司法書士への相談が不可欠です。早めの準備と専門家の活用が、将来のトラブルを防ぐ鍵となります。
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