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90歳母と65歳長男の賃貸マンション共有と家賃収入:相続と扶養の関係を徹底解説

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マンションの名義は母と長男が半分ずつ持っていますが、家賃収入は長男だけが受け取っていて良いのでしょうか?母は収入がないため長男の扶養に入っていますが、この状況で問題はないのか、次男と揉めています。長男は母の面倒とマンションの管理をしているから、と主張しています。
まず、賃貸マンションの共有について理解しましょう。母と長男がそれぞれ1/2ずつ所有権(不動産に対する権利)を持っているということは、マンションの収益である家賃収入も、その所有割合に応じて分割されるのが原則です。これは、民法(私人間の権利義務を定めた法律)で定められています。 簡単に言うと、半分ずつ持っているのだから、家賃収入も半分ずつもらうのが普通ということです。
今回のケースでは、家賃収入は母と長男で折半(半分ずつ)するのが正しいです。長男が母の面倒を見ていることや、マンションの管理をしていることは、家賃収入の分配とは別問題です。長男がマンションの管理業務を行っている場合は、別途、管理費用(報酬)として母から支払うべきでしょう。 母の介護やマンション管理の手間を考慮して、家賃収入の分配割合を調整することも考えられますが、それはあくまで合意に基づいたものであり、法律上の義務ではありません。
この問題に関係する法律は、主に民法です。民法では、共有物の管理や収益の分配について規定されています。具体的には、共有者は、共有物から得られる利益を、その持分に応じて分配する義務があります。 また、高齢者の介護については、介護保険制度(介護サービスを受けるための制度)が関係してきます。
「母の面倒を見て、マンションの管理をしているから、家賃収入は長男のものだ」という長男の主張は、誤解です。介護や管理は、家賃収入の分配とは別問題です。 長男が母の介護やマンション管理に費やした時間や労力に対して、別途報酬を支払うべきかどうかは、母と長男の間で合意する必要があります。 扶養に入っているからといって、家賃収入を長男が独占できるわけではありません。
具体的な解決策としては、まず母と長男、そして次男で話し合い、家賃収入の分配割合を決めることが重要です。 話し合いが難航する場合は、弁護士や司法書士(法律に関する専門家)に相談することをお勧めします。 例えば、家賃収入を折半し、そのうち長男が受け取る分の一部を、母の介護費用やマンション管理費用として充てる、といった方法も考えられます。 明確な契約書を作成することで、後々のトラブルを避けることができます。
話し合いがまとまらない場合、または、相続(財産を相続人に引き継ぐこと)や遺産分割(相続財産を相続人同士で分けること)に発展する可能性がある場合は、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。 専門家は、法律的な観点から適切なアドバイスを行い、紛争解決を支援してくれます。
賃貸マンションの共有者は、所有割合に応じて家賃収入を分配する義務があります。 母の介護やマンション管理は、家賃収入の分配とは別問題であり、別途報酬を検討する必要があります。 話し合いが困難な場合は、専門家への相談が有効です。 明確な合意と契約書の作成が、今後のトラブル防止に繋がります。 家族間のトラブルは、早期の解決が重要です。
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