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90歳父名義の実家、相続時の建物・土地の配分はどうなる?親子ローン完済後の複雑なケースを徹底解説

【背景】
* 実家の家は、父と兄が約30年前に親子ローンを利用して建てました。
* ローンは完済しています。
* 固定資産税の通知は父と兄それぞれに届いています。
* 私は兄と妹の3人兄弟です。
* 父は90歳に近いです。

【悩み】
父が亡くなった場合、実家の家(建物と土地)の相続はどうなるのか、特に、父と兄が0.5ずつ所有権を持っていると聞いたのですが、その場合の相続割合が分かりません。0.5を3人で割るという計算で良いのでしょうか?

父と兄の所有割合、相続人の状況によって異なります。専門家への相談が推奨されます。

相続における所有権の確認

まず、ご質問の核心である「父と兄が0.5ずつ所有権を持っている」という点について確認が必要です。 これは、登記簿(不動産の所有者を公的に証明する書類)を確認することで初めて分かります。 固定資産税の通知が父と兄に届いているからといって、必ずしも二人が0.5ずつ所有しているとは限りません。 登記簿には、土地と建物の所有者、それぞれの持分が正確に記載されています。 相続手続きを進める前に、まずは登記簿謄本(登記簿の内容を写し取ったもの)を取得し、所有状況を正確に把握することが重要です。

相続開始と相続人の確定

父が亡くなられた時点で相続(相続人となる者が、被相続人(亡くなった人)の財産を承継すること)が開始します。 相続人は、民法で定められた法定相続人(法律で相続権が認められている人)となります。 ご質問の場合、父の子である兄、質問者様、妹の3人が法定相続人です。 配偶者がいる場合は、配偶者も相続人となります。

相続割合の算出

相続割合は、法定相続分(法律で定められた相続人の相続割合)に基づいて決定されます。 配偶者がいない場合、通常は兄、質問者様、妹の3人で2分の1ずつ相続します。 しかし、父と兄がそれぞれ0.5ずつ所有しているという前提であれば、その所有割合が相続に影響します。 例えば、父が0.5、兄が0.5を所有し、父が亡くなった場合、父の0.5は3人の相続人で分割されます。 つまり、兄は元々持っている0.5に加え、父の0.5の3分の1を受け継ぎ、質問者様と妹もそれぞれ父の0.5の3分の1を受け継ぐことになります。 この計算は、あくまでも父と兄がそれぞれ0.5ずつ所有している場合の例です。

相続税の発生

相続財産の価額が一定額を超える場合、相続税(相続によって財産を受け継いだ際に課税される税金)がかかります。 相続税の計算は複雑なため、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。

遺産分割協議

相続財産をどのように分割するかは、相続人全員で話し合って決める必要があります。 これを遺産分割協議(相続人同士で遺産の分割方法を決める協議)といいます。 協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。

誤解されがちなポイント:固定資産税と所有権

固定資産税の納税義務者と所有権は必ずしも一致しません。 固定資産税は、土地や建物の所有者にかかる税金ですが、名義人が複数いる場合、誰に通知が行くかは税務署の判断によって異なります。 そのため、固定資産税の通知先だけで所有権を判断することはできません。

専門家への相談

相続は複雑な手続きを伴います。 特に、親子ローンや共有不動産など、特殊な状況がある場合は、弁護士や司法書士、税理士などの専門家に相談することを強くお勧めします。 専門家は、登記簿の確認、相続割合の算出、遺産分割協議、相続税申告など、相続手続き全般をサポートしてくれます。

まとめ

実家の相続は、登記簿に基づいた正確な所有権の確認から始める必要があります。 相続割合は法定相続分と所有割合の両方を考慮して計算され、相続税の発生や遺産分割協議も重要な要素となります。 専門家のサポートを得ながら、スムーズな相続手続きを進めることを強くお勧めします。 ご自身の権利を守るためにも、早めの相談が大切です。

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